事業をしていると、取引先や関係者へ御礼のご挨拶の趣旨で、贈答品を渡したり、あるいは、渡されたりする事もあると思います。
そして、その贈答品には、実際の品物だけでなく、プリペイドカードを渡される事があります。
プリペイドカードであれば、そのカードと引き換えに購入できる商品やサービスを自分自身でチョイスする事が出来るので、使い勝手が良く、多くの方が活用しています。
ところで、このプリペイドカードを購入するにあたって、消費税の取扱いはどのようになっているのかを今回はご案内致します。
プリペイドカードは、消費税上は物品切手等として取り扱われます
このプリペイドカードは、消費税法という税制上の法律では、いわゆる物品切手等として取り扱われ、
物品切手等であるプリペイドカードの購入は、非課税とされます。
プリペイドカードの購入と課税仕入
プリペイドカードを購入した場合には、消費税が課税される(いわゆる課税仕入れとなる)事はないのでしょうか。
この場合には、
後日、プリペイドカードを使って商品の購入やサービスの提供を受けた時
に課税仕入れとなります。
つまり、この仕入れに含まれる消費税額の控除は、
プリペイドカードを購入した時ではなく、
後日そのプリペイドカードを使って実際に商品の購入やサービスの提供を受けた者が、
そのプリペイドカードを使って実際に商品の購入やサービスの提供を受けた時
に行うことになります。
そのため、
課税仕入れが認められる時期
及び
課税仕入に係る消費税の控除を受ける事が出来る者
に注意が必要です。
経理・税務担当者が注意すべき事
会社の経理・税務担当者は、非課税取引と課税取引の判断であったり、消費税の控除が出来るタイミングを誤りのないようにしなければなりません。
そして、消費税の税率は10%と高いため、処理を誤ってしまうと、確定申告の際の消費税の納税額に大きく影響してくる場合があります。
また、一方で、事業者自身で使用するプリペイドカードを
継続して購入した日の属する課税期間における課税仕入れとして経理処理している場合
には、その処理が認められています。
つまり、
一定の要件を満たして、
継続して自社でプリペイドカードを購入し、
購入した日の属する課税期間で課税仕入としている場合
には、消費税法上は認められるという事です。
また、課税仕入れとして控除する消費税額は、商品の購入やサービスの提供を受けた価格ではなく、プリペイドカードの購入に要した金額をもとに計算されます。
このように、プリペイドカードの購入にあたっては、購入時の取扱い、商品の購入やサービスの提供を受けた時の取扱い、消費税額計算の取扱い等をきちんとチェックするようにしましょう。