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京都市の宿泊税が1泊10,000円に!観光前に知っておきたい最新情報
令和7年3月25日に、京都市会にて宿泊税を最大10,000円に引き上げる条例改正案が可決されました。
このニュースは、国内外の旅行者にとって大きな関心事となっており、特にゴールデンウィークや夏休みに京都旅行を予定している方は、
事前にこの情報を把握しておくことが重要です。
そこで、今回は、
「宿泊税とはどのような税金なのか」
「なぜ宿泊税は引き上げられたのか」
「観光客にはどのような影響があるのか」
について、分かりやすく解説します。
宿泊税とは
宿泊税とは、ホテルや旅館などの宿泊施設を利用する際に、宿泊料金に応じて課される地方税です。
京都市では、平成30年10月1日から宿泊税の課税を開始した際の税率は以下のようになっていました。
宿泊料金2万円未満 → 1人1泊200円
宿泊料金2万円〜5万円未満 → 1人1泊500円
宿泊料金5万円以上 → 1人1泊1,000円
これが、令和8年3月1日以降の宿泊からは、新税率の適用が予定されており、
最大で10,000円が課される仕組みになります。
何が変わるの?〜新しい宿泊税の仕組み〜
新制度では、令和8年3月1日以降の宿泊からは、以下のように細分化される予定です。
宿泊料金(1人1泊あたり) | 宿泊税額 |
---|---|
~19,999円 | 200円 |
20,000円~49,999円 | 500円 |
50,000円~99,999円 | 1,000円 |
100,000円~199,999円 | 5,000円 |
200,000円以上 | 10,000円 |
このように、高価格帯の宿泊施設利用者に対する課税が大幅に強化されます。
特にラグジュアリーホテルや一棟貸しの高級町家に宿泊する観光客には、これまでよりも大きな負担となります。
なぜ10,000円にまで引き上げられたのか?
京都市がこのような大幅増税に踏み切った背景には、以下のような理由があるとされています。
1.観光インフラの維持と整備の必要性
世界的観光都市である京都では、観光客の増加により、交通混雑やマナー問題、ゴミ問題などが深刻化しており、
これらに対応するための予算が必要だからです。
2.オーバーツーリズム対策
一部のエリアに観光客が集中し、地元住民の生活に支障をきたす「オーバーツーリズム」への対応が求められています。
そこで、宿泊税の引き上げは、宿泊増加の抑制にもつながると期待されています。
3.市の財政健全化
観光による収入を市の安定財源とし、他の住民サービス(医療、福祉、教育など)に支障が出ないようにする目的があります。
観光客への影響は?
旅行者にとっては、宿泊費用がこれまで以上に高くなる可能性があります。
特に次のような方々は注意が必要です。
1.高級旅館やホテルを予約している人
宿泊料金が高額であればあるほど、税額も増えます。
例えば、1泊20万円の宿では1人1泊で1万円の宿泊税がかかるため、2人で2泊すれば合計4万円の税金となります。
2.長期滞在者や家族旅行
1人単位で課税されるため、家族4人で5泊の高級ホテルに泊まると、宿泊税だけで数万円になる可能性があります。
これから旅行するにあたって、どう対応するべきか
宿泊税が高くなったとはいえ、京都の魅力が失われたわけではありません。
以下のような工夫で、旅行の満足度とコストのバランスを取ることができます。
1.宿泊施設の価格帯を見直す
税額は宿泊料金に比例するため、予算を抑えた施設を選ぶことで、宿泊税の負担も軽くなります。
2.1泊ごとの予算を意識する
宿泊税の境目(例えば2万円、5万円、10万円)を意識して宿泊費を調整すれば、税額を抑えることができます。
3.日帰り旅行や近隣都市を活用する
例えば、京都近隣の滋賀県や大阪府に宿泊して、日帰りで京都を観光する方法もあります。
宿泊税を避けたい方には有効な手段です。
最後に:京都市の宿泊税改正は、観光の未来を見据えた一歩
今回の宿泊税引き上げは、単なる「値上げ」ではなく、「持続可能な観光都市」として京都が次のステージへ進むための重要な施策です。
観光客も、その背景や目的を理解することで、より意義ある旅行を楽しむことができると思います。
そして、観光計画を立てる際には、宿泊税を含めたトータルコストをしっかりと見積もりましょう。