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佐藤充宏 江東区で税理士事務所・ファイナンスコンサルティング会社を経営しています。

経理担当者・経理責任者向け【住民税特別徴収のギモン62】政令指定都市内の複数の行政区の給与支払報告書の提出先は東京都特別区とは取扱いが異なります

経理担当者・経理責任者向け【住民税特別徴収のギモン62】政令指定都市内の複数の行政区の給与支払報告書の提出先は東京都特別区とは取扱いが異なります

政令指定都市とは、概して、法定人口が50万人以上で政令で指定された市のことです。

そして、その政令指定都市内では、

「区」

がいくつか設置されています。

東京都と政令指定都市の「区」の違い

1.東京都

「特別区」

と呼ばれ、

独立した自治体

です。

そして、市町村に近い機能を持っています。

2.政令指定都市

「行政区」

と呼ばれ、

独立した自治体ではなく、

市役所の内部組織の一つという位置付けです。

 

そのため、東京都と政令指定都市の「区」の定義や法律上の取扱は異なります。

政令指定都市の例

1.神奈川県

横浜市

川崎市

相模原市

2.大阪府

大阪市

堺市

3.福岡県

北九州市

福岡市

4.愛知県

名古屋市

5.その他

 

そして、福岡市を例にとってみると

東区

城南区

博多区

早楽区

中央区

西区

南区

といった行政区に分かれます。

政令指定都市内の行政区の給与支払報告書の提出先

東京都特別区の場合には、各特別区宛に提出することとなっていますが、これは東京都の取り扱いになります。

一方、政令指定都市内の行政区では、提出先はどこになるのでしょうか。

結論は、

政令指定都市宛

になります。

例えば、名古屋市の場合には、次のようなQ&Aがあります。

総括表・個人別明細書の提出について

Q1 従業員の住所が名古屋市内の複数の区に分かれていますが、給与支払報告書(総括表・個人別明細書)はどのように提出すればよいですか。

A1 名古屋市内に住所がある従業員の方の分は一括して名古屋市個人市民税特別徴収センターあてに送付してください。

なお、名古屋市に提出する総括表には、年末調整関係書類を送付した際に封入した、用紙の左側に「名古屋市提出用」と記載のあるものを使用してください

(従業員の方のお住まいの区ごとに分けて作成する必要はありません。)。

「名古屋市提出用」の総括表を使用しない場合にも、「指定番号」等の確認のため、作成した総括表と送付した「名古屋市提出用」の総括表を

あわせて提出してください(添付する「名古屋市提出用」の総括表は、記入する必要はありません。)。

「名古屋市提出用」の総括表がない場合は、「市町村提出用」と記載のある用紙を使用してください。

・・・

その他

自治体によっては、条例等により取り扱いが異なる場合があるので、詳細は各自治体のホームページ等で確認をしましょう。

まとめ

政令指定都市内の各行政区の給与支払報告書の提出先は政令指定都市となりますが、自治体によっては、条例等により取り扱いが異なる場合があるので、

詳細は各自治体のホームページ等で確認をしましょう。

【前回内容】

住民税特別徴収のギモン61:年金収入と給与収入両方からの徴収は二重課税なのか

【次回内容】

住民税特別徴収のギモン63:住民税納付書の送付が不要の場合

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