個人住民税の特別徴収税額は、毎年6月分から翌年の5月分までが、送付されてくる特別徴収税額通知書に基づきます。
ところで、特別徴収税額通知書が送付されてきた後に年の途中で
特別徴収税額変更通知書
が届く場合があり、内容を確認してみると特別徴収税額の金額が特定の月から変更となっている場合があります。
通知書の名称から、特別徴収税額が変更となったことによるものだとイメージできますが、いったいなぜこのような通知書が送られてくるのでしょうか。
これは、納税義務者の個人住民税特別徴収税額が当初決定した後に、何らかの理由でその徴収税額に変更があったことによるものです。
そして、その理由には次のようなものが考えられます。
扶養親族の区分誤りがあったことによる訂正
従業員が退職・休職・転勤(元)したことによる異動届出書を提出したとき
転勤した先の事業所から、特別徴収継続の異動届出書を提出したとき
入社した従業員の特別徴収切替届出書を提出したとき
特別徴収となる給与支払報告書を追加提出したとき
給与支払報告書の再提出や所得税確定申告等による追加の税に関する資料が届いたことによる再度の税額計算 等
※変更の理由については特別徴収税額変更通知書(納税義務者用)に記載されています。
なお、納税義務者本人ではなく会社が変更の理由を市区町村に問い合わせをすると、個人情報保護の関係から回答が得られない場合もあります。
そして、特別徴収税額変更通知書が送付された場合には納税義務者である従業員本人に納税義務者用のその通知書を渡すのはもちろん変更があった旨の話をし、
今後はその変更通知書に基づいて特別徴収税額の徴収が行われることにつき本人からの了解を得て、
その変更通知書に基づく特別徴収税額の徴収と納税を会社側が行う必要があります。
まとめ
個人住民税の特別徴収税額変更通知書が送付された場合には内容を確認の上、従業員への納税義務者用変更通知書の渡しと従業員側でも内容確認し、
会社側では変更通知書に基づく特別徴収と納税を行う必要があります。
【前回内容】
住民税特別徴収のギモン51:超過課税の一つである水源環境保全税について
【次回内容】
住民税特別徴収のギモン53:個人住民税のPay-easy(ペイジー)を活用しての納税は、事前申請が必要な場合があります