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江東区東陽町の「鳥和」は、焼き鳥屋の名店として東京都以外からも連日お客さんが来店していました
鳥和は、以前江東区東陽町に移転してきました。
場所は、大門通りと永代通りの交差点の近くで、永代通りから錦糸町方面に少し裏路地に入ったところにあります。
当時の佇まいは、普通の焼き鳥屋というふうに通りがかりの方は思われたのかもしれませんが、赤ちょうちんと看板を見ると、鳥和ファンはテンションが上がるほどのお店でした。
以前は別の場所で営業して、江東区東陽町に移転してきましたが、私と同様に移転前のお客さんもこちらに足を運んで鳥和での心地良いひとときを過ごしていました。
大将夫婦のおもてなしと抜群の焼き鳥料理が素晴らしいお店でした
鳥和は、営業中は満席となっているのが多いので、事前に電話で予約してから来店します。
弊所が江東区東陽町にありますので、仕事が早めに終わる時には、お邪魔させて頂きました。
そして、入店すると、鳥和ワールドが始まります。
大将とおかみさんが織りなす「鳥和ワールド」が最高です
入店して着席するなり、いつも、
「おう!今日は何にする?最初はビールにするか?」
といって瓶ビールを持ってきてくれます。
そして、
「今日は煮込みがあるよ!いつものお任せでいいかい?」
と言います。
お任せは、その日の仕入れにや仕込みなどの状況によって変わりますが、たいてい、大将に合わせます。
無理やりという感じでなく、お客さんが食べて喜ぶような料理を勧めてきますので、ほとんどのお客さんは大将に心から「お任せ」します。
最初はポテトサラダを頂き、煮込みがメニューにあるときは煮込みを頂きながら、焼き鳥が焼き上がるのを待ちます。
女将さんが焼き場を見ていることがあるので、そういった時には、大将がサイドメニューなどを担当しながら接客してくれます。
「おう!最近はどうだい?」
と気さくに話かけてくれ、界隈の話などに花が咲きます。
大将は、昔ながらの江戸っ子気質なので、べらんめえで、顔も強面てなのですが、優しく、そして、繊細なところもあるので、そのギャップにやられてしまう人もいるようです。
女将さんも負けず劣らずの肝っ玉母さんといった感じですが、ご夫婦の掛け合いが抜群で、一緒にお店で過ごす時間が楽しいです。
全ての料理が間違いなく、鳥和の味でした
今では、チェーン店が多くなり、リーズナブルな価格で焼き鳥を提供してくれるようになりましたが、素人目に見ても、焼き鳥を美味しく提供するには、技術と経験が必要だというのが分かります。
串打ちはもちろんですが、焼き場の火加減や部位毎の焼き加減と味付けは奥が深いです。
例えば、レバーは、弾力を残していた方が食感と甘みも楽しめますが、焼きすぎてしまうと、せっかくの美味しさが失われ、固く、パサパサ感が出てしまいます。
衛生面からも焼き加減が難しいですが、これを絶妙な塩梅で提供してくれるのが鳥和です。
他の焼き物も絶妙な焼き加減で出してくれるので、素材本来の味を楽しめ、焼き鳥の良さを知ることが出来ます。
当時の味で今でも覚えているのが、
ポテトサラダ
煮込み
レバー
ねぎま
ささみ
つくね
合鴨
砂肝 など
つくねは、鮮度が抜群でないと出せない味であったり、合鴨のジューシーさと歯ごたえは病みつきになったり、その他のメニューも思い出すと涎が出るほどです。
酒はたいていビールと焼酎をいただきますが、ほろ酔いくらいに抑えるようにしています。
なぜなら、これだけの美味しい料理の味を堪能するのに、酔い過ぎては味を楽しめないからです。
いつの日も、鳥和は、焼き鳥屋の名店でした。
鳥和の味と心意気を引き継ぐお店の「魂鳥和」が誕生しました
そして、数え切れないほどの多くのお客さんから惜しまれつつも閉店しましたが、その味と心意気を引き継ぐお店が江東区木場に誕生しました。
それが、「魂鳥和」です。
おそらく、引き継いだお店の経営者の方が、鳥和への心からの敬意を表して、大将夫妻の同意を得て、店名に入れているのでしょう。
そして、なんと、当時の鳥和の看板が魂鳥和に掲げられています。
大将夫妻は一本筋が入っており、それなりの事がないと看板を引き継がせないはずですから、こうして看板を掲げているのを拝見すると、大将夫妻の信頼と期待が感じられます。
お店は、江東区木場駅からすぐすばにあります
こちらのお店は、アクセスにも優れています。
東京メトロ東西線の木場駅より徒歩1~2分のところにあります。
三ツ目通りと永代通りの交差点にあるビルの中に店を構えています。
そして、エレベータで上がると、鳥和の看板が出迎えてくれます。
店内は白を基調としており、雰囲気は落ち着いていて、接客もきちんとしています。
カウンターに案内してもらい、まずは、生ビールを注文です
きちんとグラスが磨かれていて、美味しいです。
お通しは、芽カブです。
魂鳥和に来店するのは、おそらく一年ぶりくらいですが、メニューは、鳥和の当時のものにほとんどなっているようです。
当時と同じように、焼き鳥の盛り合わせをオーダーしますが、一緒にポテトサラダも注文します。
ポテトサラダも鳥和当時の味を感じさせてくれます
ポテトサラダは、少し甘みがあり、しっとり感を残しながら提供してくれますが、こちらも当時の味を感じさせてくれます。
芋焼酎
焼き鳥を待っている間に、江東区では、こちらのお店にだけ扱っているという噂の「芋つづら」という芋焼酎をロックで頂きます。
焼き鳥を頂くなら、ビールか焼酎にしていますが、この芋つづらは焼き鳥に合う風味です。
コース最初は、レバーとささみ
最初のコース料理が運ばれてきました。
まずは、レバーを頂きます。
レバーは焼き加減が本当に難しいですが、魂鳥和のレバーも美味しいです。
そして、ささみも、焼き加減に気を遣っているのが分かります。
界隈の他の焼き鳥店と比べて少し値段は高めの設定ですが、この値段を支払っても、納得の味です。
そして、スープも付いてきます。
焼き鳥とマッチしています。
次の料理を待っている間に、店内を見渡すと、熊手があります
立派な熊手です。
おそらく、富岡八幡宮で購入したようです。
私が熊手を買ったお店とは違うようですが、立派な熊手で、来年はもっと大きい熊手になっていると思います。
次はハツ
辛子を付けていただきますが、焼き加減も良いです。
絶品の手羽先
大きく、ジューシーで、本当に美味しいです。
なかなかこれだけの大きさで提供するお店は界隈では少ないと思います。
この味には、嬉しい驚きがありました。
つくね
つくねというと、団子状にしたつくねが3つ串に刺さっているのをイメージするかもしれませんが、鳥和は、写真のような感じで仕込みます。
鮮度の良いつくねで程良い焼き加減でないと、これだけの味は出ないです。
美味しいです。
締めのねぎま
肉の弾力があり、肉の美味しさを邪魔しないような葱を合わせています。
葱が大きいお店もありますが、ついつい葱の味が前に出てしまう場合があるので、こちらのお店くらいのバランスが良いです。
全て美味しく頂きました
食事中は、店員さんとも会話をさせていただきましたが、私の進み具合と合わせて料理も提供してくれるので、リラックスして頂く事が出来ました。
コース全ての焼き鳥だけでなく、ポテトサラダも含め、鳥和の味が引継がれているのが分かり、全て美味しく頂きました。
鳥和への尊敬の念を感じます
おそらく、魂鳥和の経営者の方や店員さんは、鳥和の大将ご夫婦を尊敬しているはずです。
鳥和の味に少しでも近づきたい、というのが分かり、料理にもそれが伝わり、接客にも表れています。
もちろん、大将夫婦ならではの接客があるので、全て同じというわけにはいきませんが、受け継がなければならないところは受け継いで、それとともに、魂鳥和のオリジナルの良さも出しているはずです。
そして、これだけ美味しい料理をこうして提供してくれるので、私以外にも、鳥和ファンであり、魂鳥和ファンの方も多くいらっしゃるはずです。
ごちそうさまでした。
東京都江東区木場5-2-2 木場Yビル3 7F
050-3314-3613