給与や報酬などを支払が発生した場合に源泉徴収をしますが、源泉徴収をする金額がわかっていたとしても実際に
いつ
源泉徴収するのかについて悩むときがあります。
源泉徴収をするタイミング
源泉徴収をするタイミングは法律で決まっています。
所得税及び復興特別所得税の源泉徴収は、
実際に源泉徴収の対象となる所得を支払う時
に行われます。
そのため、源泉徴収対象となる給与や報酬などの支払い時に源泉徴収します。
例えば、毎月25日に従業員へ給与の支給をし、給与が25万円源泉徴収が7,000円だったとした場合には、
25日に、従業員へ243,000円を支給し、7,000円は会社が源泉徴収して、納期限までにその7000円を会社が納税します。
よって、源泉徴収の対象となる所得の支払いが確定していたとしても、実際に支払いが行われなければ、「原則として」源泉徴収をする必要はありません。
なお上述の通り原則としてと記載していますので、原則以外の場合もあります。
そのうちの一つが役員賞与で、支払の確定した日から1年を経過した日までにその支払いがされない場合には、
その1年を経過した日に支払いがあったものとみなして、源泉徴収をする必要があります。
参考法令
所得税法
第183条 源泉徴収義務
居住者に対し国内において第28条第1項(給与所得)に規定する給与等(以下この章において「給与等」という。)の支払をする者は、その支払の際、
その給与等について所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月10日までに、これを国に納付しなければならない。
2 法人の法人税法第2条第15号(定義)に規定する役員に対する賞与については、支払の確定した日から1年を経過した日までにその支払がされない場合には、
その1年を経過した日においてその支払があつたものとみなして、前項の規定を適用する。
なお、個別の状況により源泉徴収の取り扱いが異なる場合があり、また源泉徴収の対象となる所得によっても取り扱いが異なりますので、
実際には税理士等の専門家に必ず確認をするようにしましょう。
まとめ
所得税及び復興特別所得税の源泉徴収をするタイミングは、源泉徴収の対象となる所得を支払う時です。
そのため所得の支払いが確定していたとしても、実際に支払われなければ原則として源泉徴収をする必要はありませんが、
一定要件に該当する場合には所定の時期に源泉徴収をする必要がありますので、詳細は税理士等の専門家に確認するようにしましょう。