江東区の税理士     経営アドバイザー

佐藤充宏 江東区で税理士事務所・ファイナンスコンサルティング会社を経営しています。

経理部長になるには:その5「金融機関と有意義なコミュニケーションを構築しましょう」

経理部長になるには:その5「金融機関と有意義なコミュニケーションを構築しましょう」

金融機関は会社が事業を行なう上で大切なパートナーです

会社は、必ず事業活動の成果として、事業資金の入出金があります。

そして、その日々の入出金の管理を金融機関の預金口座にて行なうのがほとんどです。

また、事業資金の外部調達として融資を受ける場合には、金融機関に借入申込をする事もあります。

その事からも、拙著「賢い事業資金の集め方・使い方・貯め方」でもお知らせしていますが、金融機関は会社にとって大切なパートナーでもあります。

金融機関は顧客の役に立ちたいという考えと自行のプラスになる事を念頭に置いています

金融機関には、都市銀行・地方銀行・信託銀行・信用金庫・信用組合等があり、さらに各々の金融機関が多くあります。

そして、全ての金融機関は、顧客がいるからこそ成り立っています。

そのため、顧客にとって役に立てる事を考えてサポートしてくれますが、もちろん、金融機関自身の業績向上や事業計画達成を目指しています。

営利法人であればどの会社でも一緒ですが、利益を追求しますので、自社にとって現時点及び将来においてマイナスになるような事はしないようにしています。

これは、金融機関についても同じであり、自行のプラスにならないのであれば、いくら顧客からの依頼であっても受けられないものがあります。

逆に、自行にとってプラスになるのであれば、積極的に顧客をサポートします。

その顧客である会社側からすれば、会社にとってメリットのある事を金融機関に求めます。

金融機関の考えを汲み取りましょう

金融機関には、数多くの顧客がいますので、自社と取引をするのであれば、金融機関側に「それなりの」理由があります。

預金口座を開設してほしい。

金融商品を購入してほしい。

顧客を紹介してほしい。

業界の情報を教えてほしい。

等の色々な理由があります。

そのため、自社が求めている事だけを金融機関に依頼するだけでなく、金融機関にとってメリットとなる繋がりを築かなければなりません。

それには、金融機関が今何を考えているのかを汲み取った上で接するのが大切です。

金融機関との日頃のコミュニケーションが大切です

中小企業を例にして、金融機関との関係構築についてご説明します。

中小企業であれば、信用金庫や信用組合と取引をしているケースが多いです。

ところで、信用金庫や信用組合は、地域に根差した金融サポートをしているので、担当地域内の会社の役に立てるような活動をしています。

売上代金の集金。

預金積立の集金。

融資のご案内。

色々な金融商品のご案内。

独自の活動のご案内。

等を行なうために、会社に直接足を運んでサポートをしてくれます。

また、毎月等の定期的に訪問してくれるので、質問もしやすく、そして、会社にとって大切な事をアドバイスをしてくれます。

そのため、日頃からコミュニケーションを取って、会社の現状や今後の計画を可能な範囲で知ってもらって、タイムリーなサポートをしてもらえるようにし、そして、営業担当の方から依頼のある新規商品購入等もお互いにとってメリットのあるものであれば、前向きに検討してお互いがwin-winになるようにしましょう。

営業担当の方等のご苦労を考えた上で接しましょう

ところで、今このブログを執筆しているのは6月ですが、これからますます暑い時期になります。

しかし、そのような環境でも、信用金庫や信用組合の営業担当の方等は、原付バイクや自転車等を使って、顧客を日々訪問して下さっています。

雨の日もあれば、風の強い日もあります。

繁忙月であれば、驚くほど多い顧客数を一日で訪問する事も良くあります。

そのような大変な中で時間を捻出して訪問してくもらえるのは顧客として当たり前の事ではなく、そのような営業担当の方等の想いと頑張りがあるからこそなのです。

その他にも多くのご苦労があるはずです。

それを考えれば、営業担当の方等が訪問して下さるのであれば、会社としてもその感謝の気持ちをそれなりに表現しようと考えるはずです。

金融機関を良い意味で活用するには、そうした事を分かっていると、より良いコミュニケーションが構築できます。

まとめ

会社が金融機関と日々の取引をする場合、責任者は経営陣ですが、現場トップが経理部長である事が多いです。

そのため、経理担当者の方が金融機関と実務上のやり取りをしますが、経理部長は、金融機関の動向を知るのはもちろんですが、現場トップとして会社の事業計画や資金繰り見込み等のうち、金融機関と共有しておいた方が良い情報があれば積極的に提供し、前述の内容を踏まえて、安定した事業資金の循環と経営が出来るようなコミュニケーションを構築するようにしましょう。

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