法人が毎年確定申告をして納める税金にはいくつかの種類があります。
法人税や地方法人税・消費税・事業税・地方法人特別税・住民税・事業所税等があります。
(事業所税は申告しなくてよい法人もあります)
これらの税金は、申告義務のある法人がその所得金額や課税標準等に税率を乗じて計算します。
目次
税制改正等により、税金の計算方法が変わる場合があります
ところで、こうした税金については、毎年行われる税制改正により、新たな税金が設けられたり、既に設けられている税金の計算方法が変わったりする事があります。
その場合には、会社としては、自社の税金計算を変更後のものに改めなければならない場合があります。
そのため、こうした毎年の税制改正のチェックをする必要があります。
なお、税制改正が行われたといっても、その改正内容が適用される時期が間もなくである場合や、数年先の場合もあるので、適用開始時期も謝らないように把握しなければなりません。
令和1年10月1日以後開始事業年度から地方法人税の税率が変更になります
先程ご案内した税金の中で、地方法人税という税金の税率が変更になります。
この地方法人税は、法人税の一定の金額に対して税率を乗じて、そして、法人税の確定申告書に一緒に表記されているものです。
変更の概要は次のとおりです。
【変更前】
令和1年10月1日「前」に開始した課税事業年度・・・税率4.4%
令和1年10月1日「以後」に開始する課税事業年度・・・税率10.3%
事業税について、令和1年10月1日以降開始事業年度から複数回税率が変更になります
事業税は、一定の課税標準額に税率を乗じて計算されますが、この税率について、令和1年10月1日以降に開始する事業年度からは、複数回にわたって税率が変更になりました。
現時点では、次の2回において税率が変更になります。
・令和1年10月1日から令和2年3月31日までに開始する事業年度
・令和2年4月1日以降に開始する事業年度
税率については、法人の区分や課税標準等により細分化されて決まっており、こちらに詳細が掲載されています。
令和元年9月30日までに開始する事業年度をもって、地方法人特別税が廃止されます
法人税や地方法人税と異なり、地方法人特別税は、所轄の都道府県に確定申告をする際に、事業税の一定の金額に基づき計算されます。
東京都の場合には、税率は、こちらの東京都主税局ホームページに掲載されています。
この地方法人特別税は、事業税や住民税が計算される確定申告書類の一部に表記されています。
この確定申告書類の表記が変更になるのはもちろんですが、重ねてになりますが、令和元年9月30日までに開始する事業年度をもって、地方法人特別税が廃止されます
令和元年10月1日以後に開始する事業年度より、特別法人事業税が創設されます
事業税の税率が変更となり、また地方法人特別税が廃止される事に合わせて、新たな税金が創設される事になりました。
それが、
です。
そして、この特別法人事業税は、事業税の一定の金額に税率を乗じて計算されます。
この計算にあたっては、課税標準となる金額と法人の種類に応じて税率が決まっており、詳細はこちらに掲載されています。
まとめ
令和1年9月30日までの開始事業年度と令和1年10月1日以降開始事業年度を境にして、上記のように、既存の税金の廃止や新たな税金の創設、税率の変更等があります。
そのため、今回までの確定申告については今まで通りの税金計算方法でよいとしても、次回以降は税金計算方法を変更しなければならない場合もありますので、自社の計算事業年度(課税事業年度)の税金の種類と税率に誤りがないようにしましょう。