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キャッシュレス決済が注目されている時期でもあります
「3密を避ける」が新型コロナウイルスの予防対策の一つとされています
新型コロナウイルスの影響で多くの被害が出ていますが、新型コロナウイルスの予防対策の一つとしては、
「3密を避ける」
といわれています。
密閉
密集
密接
の3つの「密」です。
その他にも、自身の免疫力を落とさないように、充分な栄養と適度な運動、充分な睡眠が欠かせないといわれています。
「密」になってしまうのが、買い物時の会計です
不要不急の外出を避け、スーパーやコンビニエンスストアでの買い物も、レジ前の行列では一定間隔以上空けて距離を保つように案内されています。
店舗側もお客さん側も、お互いを配慮して買い物時にも密にならないように心がけています。
しかし、買い物時には、どうしても、お互いの間隔が短くなってしまう事があります。
それが、買い物代金の会計(支払)の時です。
会計時にはキャッシュレスが密のリスクを軽減します
密という事でいうと、会計時には、店員さんとお客さんの距離が一番短くなる事になります。
今では、レジカウンターでは、ビニールカーテンなどをして、感染リスクを減らすようにされています。
なお、会計時には、支払方法によっては、店員さんとお客さんの密の具合が違ってきます。
現金であれば、硬貨や紙幣をお互いが間接的に触る形になります。
お客さんが支払う硬貨や紙幣をレジトレーにおいて、それを店員さんが受け取り、店員さんがお釣りとレシートをレジトレーにおいて、お客さんが買い物した商品と一緒に受け取ります。
しかし、キャッシュレス決済であればどうでしょうか。
QRコード決済の場合には、
お客さんがQRコードを提示して店員さんがQRコードリーダーで読み取ったり、逆にお客さんがお店のQRコードを読み取ったりする方法です。
レシートや買い物した商品を受け取るのは一緒ですが、代金決済ではやり取りに差がみられます。
クレジットカード決済の場合には、今では、多くがICが埋め込まれたクレジットカードをカード読み取り端末に差し込んで、読み取りが完了したら、カードを抜き取って、レシートと買い物した商品を受け取れば完了です。
キャッシュレス決済の課題
最近では、テイクアウト販売が増えています。
店内や店頭にて弁当などを販売している光景をよく見かけるようになりますが、ランチ時は、お客さんの回転率を出来るだけ早く回さなければなりません。
不要不急といっても、やむを得ずに出社して仕事をしている人もまだまだいらっしゃいます。
その人達も今まで同様ランチの買い物は早めに済ませますから、テイクアウトでの会計も早く進めなければなりません。
そのため、店舗によっては、ランチ時には、全て現金での会計を案内しているところもあります。
店舗側では、売上代金のデータ管理や現金管理という点ではキャッシュレスの方が分かり易い点がありますが、実際のオペレーションでは使い分けが必要になります。
また、キャッシュレス決済であれば、キャッシュレス決済事業者への決済手数料の支払が発生します。
現金であれば、この決済手数料をお店が負担する必要がないので、この点も、お店がキャッシュレスに踏み切れない理由でもあります。
「キャッシュレス・ポイント還元事業」が間もなく終了します
ところで、消費税が10%に増税される事に伴い、2019年1年10月1日から2020年6月30日までの9か月間限定で、「キャッシュレス・消費者還元事業」が実施されました。
今では、「キャッシュレス・ポイント還元事業」という名称でも用いられていますが、せっかくなので、こちらの浸透状況をみていきます。
こちらは、経済産業省の「キャッシュレス・ポイント還元事業」ホームページより抜粋している部分になります。
2020年4月21日時点の加盟店登録数は、約112万店になります。
このうち、5%還元対象の中小・小規模事業者(個店)の登録数が約102万店(約91%)
2%還元対象のフランチャイズチェーン(コンビニ以外)の登録数が約5.2万店(約5%)
コンビニの登録数が約5.5万店(約5%)
これに対して、このホームページから見る事ができる、2019年10月1日時点での加盟店登録数は、約49万店です。
このように、約63万店の加盟店登録数が増えているのです。
しかし、「キャッシュレス・ポイント還元事業」の実施前からキャッシュレス決済を導入している店舗が2019年10月1日より後に加盟店登録をした場合等もあるので、キャッシュレス決済を始めて導入した店舗が約49万店増えたわけではありませんが、実際に初めて導入した店舗も多くあるのは事実です。
そして、キャッシュレス決済の導入が進んだ背景には、行政がこの導入にあたってのサポートをしてくれたからこそという面もあります。
しかし、2020年7月1日以降は、この「キャッシュレス・ポイント還元事業」が終了する予定です。
キャッシュレス決済事業者からの決済手数料の店舗側の実質的な負担は増える事も想定され、今後は、店舗側がこの決済手数料の増加分に対する利益とキャッシュをどれだけ確保できるのかが重要になってきます。
そして、もちろん、消費者側も、2020年7月1日からは、キャッシュレス決済のポイント還元が受けられない形となりますので、今後は、別の形でも消費意欲を高めてもらえるような戦略が必要となってきます。