例えば、新規業務に取り組む場合には、人によって取り組み方が違いますが、その際に、
「完璧に仕上げたい」
と多くの人が考えます。
何事も完璧で否の打ちようがなければ、競合他社にも負けることがなく、その後の業務もスムーズに進みます。
しかし、完璧に、100点満点を取るのは至難の技であり、そして、
「時間やコストが必要以上にかかってしまう」
という問題があります。
完璧を狙うと、すべての穴を潰さなければならず、それに費やす時間やコストがどうしてもかかってしまいます。
プロセス全体を100だとした場合に、1から100までの各行程を漏れなく精査し、合わせて、全体の精度を分析して完璧に仕上げたとしても、関係者全員の賛同を得るのは至難の業です。
全員が100%同じベクトルに向いている事はまずありませんので、必ずこの課題が出てきます。
しかも、変化のスピードが早い現代では、昨日までは成立していたものが、今日は少し形を変えているという事もあります。
そして、その日々の情勢に応じて完璧に仕上げ続ける事に常にリソースを注ぐのは本当に大変です。
もちろん、一つのミスも許されない事もありますが、そうではない事もあります。
最初から100点満点狙いでは疲弊してしまい、その後は続かなくない事態担ってしまっては大変です。
そのため、内容によっては、あえて完璧を目指さずに、及第点を少し上回るあたりに目標設定して、まずは、そこをクリアします。
次に、そのレベルをより完成度の高い形に仕上げながら、日々の変化に臨機応変に対応できるようにするのです。
そのためには、リソースに余裕をもたせる必要があります。
リソースをすべて使い切ってしまうようだと、想定外の事象が発生した場合には対応できなくなってしまいます。
また、余裕が合ったほうが視野を広く持つ事もできます。
一方で、今のリソースで出来ることをするということも大切です。
人材・時間・お金・ノウハウなど、限られたリソースの中で出来ることと出来ないことがあります。
目標を高めに設定してチャレンジしながら成長をできるくらいであれば良いのですが、明らかに出来ない事に取り組んでは、ダメージを負ってしまうことにもなりかねません。
このように、目標をどこに設定して、現時点と目標との差をどのように埋めるのかを常に見極めて、今あるリソースを最適配分するのが大切です。
そして、これらの経験を重ねながらノウハウを蓄積し、一つずつ実績を積んでいく事が、成功への道の一つに繋がる可能性が高いのではないでしょうか。