「iDeCo」という事が、数年間よりメディアで取り上げられるようになりました。
「iDeCo」とは、個人型確定拠出年金と言われるものです。
今では、多くの方が資産運用の一つとして「iDeCo」を活用しています。
「iDeCo」が利用できる金融商品の詳細説明は割愛しますが、この「iDeCo」の活用のメリットの一つが、
法律上の要件を満たしていれば、掛け金の全額が所得控除の対象となる
という事です。
例えば、生命保険料控除などの適用を受ける場合には、支払った金額の全額ではなく、頭打ちがあるため、多額の生命保険料を支払ったとしても、所得税の申告上、全額が所得控除の対象とはならないのです。
これに対して、「iDeCo」であれば、法律上の要件を満たしていれば、掛け金の全額が所得控除の対象となるのです。
もちろん、生命保険と「iDeCo」は別物なので比較するのは難しいですが、投資をしながら、所得控除を全額受けられるのは魅力的です。
そこで、この「iDeCo」が、年末調整や所得税の確定申告ではどのような計算からメリットがあるのかをもう少し見ていきます。
毎月の給与計算では、会社が支給時に源泉徴収として、所得税を控除しますが、この毎月の源泉徴収は、給与額と法律上の扶養親族の数などによって定められていて、「iDeCo」の掛け金額は関係ありません。
そして、年末調整や所得税の確定申告によって、本人の納めるべき所得税額を計算するのですが、この時に「iDeCo」の掛け金が反映されるのです。
ちなみに、所得税は、年間の収入金額にそのまま税率をかける構造にはなっていません。
まずは、給与収入のうちに、経費に相当すると考えられている給与所得控除というものが引かれます。
次に、色々な所得控除をそこから控除するのです。
この中に、「iDeCo」の掛け金控除が入ってくるのです。
ちなみに、その他の所得控除には、生命保険料控除や扶養控除・配偶者控除などが入ってくるのです。
そして、法律上の要件を満たしている「iDeCo」の積み立て拠出金が全額所得控除の対象となるため、納めるべき所得税額を軽減できる効果があるのです。
ところで、この所得控除以外にも税額控除というものがあり、代表的なものが住宅ローン控除ですが、これは、一定の住宅ローン控除額を所得税から差し引くことが出来るというものです。
このように、年末調整や所得税の確定申告での所得税の計算にあたって、「iDeCo」の節税効果は大きいので、お金を有効に活用しようと検討中の方は、検討されてみてはいかがでしょうか。