目次
はじめに
事務所や店舗を賃借するには、多くの費用がかかります。
これらの費用を全てどのように確保・調達するのかを事前に計画しておかないと、
賃借できません。
そして、これらの費用のうちに、
物件入居費用
がありますが、この入居費用にはどのようなものがあるのでしょうか。
物件入居費用
テナントのオーナーや物件の種類状況等により、入居費用の内訳が異なりますが、
通常は
賃料
礼金
保証金
敷金
仲介手数料
保証会社への保証料
損害保険料
鍵交換費用
等がかかります。
賃料
通常は賃料の支払いは前払いです。
例えば、9月20日から物件を賃借するにあたって、9月15日に入居費用を支払う場合のその際の賃料の支払いについては、
9月分日割り家賃:9月20日から9月30日
10月分家賃
となります。
そして10月以降は毎月翌月分の家賃を支払います。
そのため、月の途中で入居する場合には、その月分の日割り家賃と翌月分の家賃が基本的に初回に発生します。
礼金
礼金の意味合いは諸説ありますが、物件の賃借人が心付けの趣旨等として支払うものです。
イメージとしては、
今後お世話になりますのでよろしくお願いします。
というような内容です。
物件によって不要の場合もあり、また礼金の金額も異なりますが、
この料金は契約終了時等で返金されるお金ではありません。
保証金と敷金
ともに物件を契約する際に貸主に預けるお金ですが、保証金と敷金各々で明確に区分をされていませんが、
不動産賃貸借契約書等では使い分けがされています。
保証金や敷金については、原状回復費用等に充てられる以外に、滞納家賃の補てんにも充当されます。
そして、これらの金額を差し引いた保証金の一部が、退去時に返金されます。
保証金と敷金の償却
上述の通り、保証金や敷金については現状回復費用や滞納家賃等の補填に充当されますが、
契約内容によっては、さらに差し引かれるものもあります。
それが
償却
です。
退去時に返金されないものであり、償却する場合には、通常賃貸借契約書に記載されています。
仲介手数料
物件の賃貸借では、貸主と借主間に不動産の管理会社等が仲介をして契約を円滑に進める場合が多いです。
そして、この仲介をする不動産の管理会社等が、契約時に仲介手数料として借主側から代金の支払いを受けます。
金額の相場としては賃料の1ヶ月分前後になりますが、発生しないケースもあるので、
仲介会社に事前に確認をすると教えてくれます。
保証会社への保証料
以前は賃借をする際に借主側に保証人をつけるよう求められるケースがありましたが、
今は保証会社が保証を請け負って賃借人の保証人となり、
賃借人から保証会社が保証料を受け取ります。
この金額は保証会社の保証内容により異なります。
損害保険料
物件の保全や事故等に備えるため、通常、契約時に加入するように話があります。
物件の構造や種類用途・保険期間等により保険料は異なります。
鍵交換費用
前のテナント使用していた鍵や鍵穴をそのまま使用せず、新たに作り直して新しい入居者専用の鍵に交換をしてもらう際に
発生する支払いです。
ここ数年前から、鍵の開錠には現物の鍵ではなく、カードや指紋認証等の方法があるので、
物件によってはカード発行費用等が発生する場合もあります。
その他
物件によっては、上述以外に支払が発生する場合もあります。
例えば、造作譲渡料のように、居抜き物件を賃借する場合に、前のテナントの内装設備等を使用するために支払うものです。
経過年数や設備種類等などにより金額が異なるので、事前に確認が必要です。
まとめ
物件の入居費用には、賃料・礼金・保証金・敷金・仲介手数料・保証会社への保証料・損害保険料・鍵交換費用等があります。
入居費用は高額になる場合があるので、入居にあたっては、候補物件の入居費用の総額や種類等を事前に確認し、
資金繰り計画に合うようにしましょう。
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