江東区の税理士     経営アドバイザー

佐藤充宏 江東区で税理士事務所・ファイナンスコンサルティング会社を経営しています。

金融機関融資のリスケについて その1:リスケの意味と金融機関とのコミュニケーション

金融機関融資のリスケについて その1:リスケの意味と金融機関とのコミュニケーション

はじめに

金融機関から融資を受けると、返済期間中は借入金元金や利息の支払いをします。

経営が安定・成長している場合には、これらの支払いは滞りなく行われますが、

経営環境が悪化等をした場合には、事業資金の調達が今までどおりにはいかなくなり、

資金繰りが厳しくなります。

このような状況では、金融機関への今後の返済を続けるのが困難になることがあります。

しかし、金融機関との融資は契約であり、そして、守らなければならない約束です。

借りたお金を返さなければ、金融機関や関係者に迷惑をかけてしまうことになります。

そのような時に、会社が検討しなければならない選択肢の一つとして、リスケがあります。

リスケとは

リスケジュール

の略語であり、

ビジネスの色々な場面でも使われる用語でありますが、金融機関融資に関して使われるリスケという用語は、概して、

融資の際に契約した返済条件等を変更すること

をいいます。

そのため、当初契約での返済条件では支払いが困難となる場合の今後の選択肢の一つとして、会社がリスケを検討する事になります。

金融機関とのコミュニケーション

融資を受けた会社が返済をすることができなくなったからといって、簡単にリスケができるわけではありません。

金融機関側では、当初契約した返済条件に基づいて、返済期間中は滞りなく、かつ、契約上の金額の返済をしてもらわないと、

金融機関の経営が悪化することにつながります。

当初の約束を守ることができないからといって、会社側から一方的に話をするのではなく、

事前に金融機関の担当者と相談をして話を進めます。

通常は、金融機関担当者と定期的にコミュニケーションを取っている場合には、その中で経営の悪化であったり、資金繰りの厳しさが

担当者側でも認識されるようになり、今後の返済が厳しくなるということもその話の中で出てくる事があるので、

その際に、リスケが選択肢の一つとして上がる可能性もあります。

リスケはあくまでも選択肢の一つ

返済条件が厳しくなったからといって、その解消方法がリスケだけという事ではありません。

例えば、一定要件に該当するものであれば、借り換えという方法を選択した方が良いかもしれません。

いくつかある選択肢の中から可能な方法を選ぶという事になるので、

どの方法が最善かということを経営者と金融機関担当者が話をします。

そして、返済が厳しくなると経営者も色々な事に対処しなければならないため、

金融機関担当者と話をするのも、精神的な負担となり、プレッシャーを感じるかもしれませんが、

経営者としては、その状況を乗り越えるためには避けて通ることはできません。

早めに、かつ、正確に状況を説明し、最善策を速やかに実行することが大切です。

まとめ

リスケとは、概して、融資の際に契約した返済条件等を変更することをいいます。

経営状況が悪化し、資金繰りが厳しくなる恐れがある場合の対処の選択肢がいくつかありますが、

そのうちの一つにリスケがリストアップされる場合があるので、

経営者としては、金融機関担当者と適切にコミュニケーションを取り、最善策を実行できるようにしましょう。

 

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