昨日は、令和5年4月1日以降の雇用保険料率の改定のご案内をしましたが、今回は、政府管掌社会保険料率の改定についてお知らせします。
※今回のご案内は東京都の保険料率に基づきます。
なお、組合健康保険等に加入している場合には、各健康保険組合ごとに保険料率等の変更の確認をしましょう。
目次
令和4年3月分(4月納付分)からの保険料額表
保険料率がどれくらいになっているのかを見てみると、上段に次のとおり料率が記載されています。
1.健康保険
介護保険第2号被保険者に該当しない場合→9.81%
介護保険第2号被保険者に該当する場合→11.45%
2.厚生年金保険(厚生年金基金加入員を除く)→18.300%
なお、政府管掌の社会保険の場合には、健康保険・厚生年金を共に、会社と被保険者である従業員で半額ずつ負担することになっています。
そして、標準報酬月額に基づいてこれらの社会保険料が決まっていて、料率表のとおり標準報酬月額の上限等も設定されているので、
一人一人の社会保険料負担がどれくらいになるのかは、個別の確認が必要です。
3.子ども・子育て拠出金
被保険者個々の厚生年金保険の標準報酬月額および標準賞与額に、拠出金率(0.36%)を乗じて得た額の総額となります。
なお、被保険者である従業員の負担はありません。
そして、今回、令和5年3月分(4月納付分)以降の社会保険料率の案内がありました。
令和5年3月分(4月納付分)からの保険料額表
今回の料率がどれくらいになっているのかを、令和四年4月の部分からの保険料率と比較してみると、
健康保険
・介護保険第2号被保険者に該当しない場合:9.81%→10.00%
・介護保険第2号被保険者に該当する場合→11.45%→11.82%
厚生年金保険(厚生年金基金加入員を除く)→18.300%→変更なし
子ども・子育て拠出金
拠出金率→0.36%→変更なし
このように健康保険の料率が前回から比較して変更(増加)となっています。
給与計算・総務・経理担当者としてすべきこと
給与計算システム等で、給与計算時に徴収する社会保険料率を変更しなければなりません。
そして、会社によって、給与計算の締め日や給与支給日等の関係から、社会保険料率の変更のタイミングが異なる場合があります。
例えば、
今回の変更は令和5年3月分(4月納付分)からの変更となりますが
3月の給与支給時から変更する場合
4月の給与支給時から変更する場合
等のケースが考えられます。
そのため、前回変更時等の状況を確認の上、変更タイミングを誤りのないようにしましょう。
また、4月納付分から料率変更されるので、納付額は3月納付分とは異なので、社会保険料の引き落としまたは支払時の資金を事前に確保しておきましょう。
まとめ
令和5年3月分(4月納付分)からの政府管掌社会保険料率が一部改定となっています。
給与計算時の料率変更等が必要となるので、給与計算システムの料率変更のタイミングに誤り等のないようにご注意ください。
また、納付額は3月納付分とは異なので、社会保険料の引き落としまたは支払時の資金を事前に確認しておきましょう。
画像出典元:全国健康保険協会協会けんぽ「都道府県毎の保険料率」より
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