消費税インボイス制度の登録申請を既に済ませている事業者もいますが、現時点で登録申請をするかしないの検討をしている事業者も多いです。
そして、検討をしている事業者にとって、
登録申請が必要なのか
という事を抑えるのが難しい部分があります
そこで、今回はインボイス発行事業者の登録の検討するにあたっての主なポイントについてご紹介します。
目次
適格請求書発行事業者の登録申請をするかしないか
いわゆる、インボイス発行事業者である適格請求書発行事業者の登録申請をするかしないかの判断をしなければなりません
この登録申請をするか否は事業者側の任意となっています。
そして、この登録申請を検討する際のポイントとして考えられるものが次の通りです。
登録を受けた場合と受けない場合での違いを抑える
適格請求書発行事業者の登録を受けた場合には次の点に留意が必要です。
1. 現在免税事業者でも、登録を受けると、課税事業者として消費税の申告が必要です。
2. 登録を受けた場合、売上先がインボイスを求めたときは、記載事項を満たしたインボイスを交付する必要があります。
3. 適格請求書発行事業者の登録を受けている間は、基準期間の課税売上高が1,000万円以下となっても免税事業者にならず、
課税事業者として消費税の申告が必要です。
これに対して、適格請求書発行事業者の登録を受けない場合には、次のとおりとなります。
1.インボイスを交付できませんが、売上先では、インボイス制度開始から6年間は仕入税額の一定割合(80%・50%)を控除できる経過措置が適用できます。
※経過措置期間終了後は、売上先では仕入税額控除ができません。
2.インボイスに該当しない請求書等は交付できます。
自社の売上先に対してインボイスの発行が必要か否かを検討する
1.上述の通り、適格請求書発行事業者の登録を受けた場合には、売上先がインボイスを求めた際は、売上先に対してインボイスを交付しなければなりません。
2.消費者や免税事業者である売上先は、インボイスの交付を必要としません。
3.売上先が簡易課税制度を選択している課税事業者の場合も、売上先はインボイスを必要としません。
4.上記2・3以外の課税事業者である売上先では、仕入税額控除のために、自社が交付するインボイスの保存が必要です。
5.売上先においてはインボイス制度開始から6年間は、免税事業者からインボイスの交付を受けらなくても、仕入税額の一定割合(80%・50%)を控除できる経過措置があります。
その他
適格請求書発行事業者の登録申請の判断をするのは、重要な意思決定の一つとなります。
そのため、上述のポイントを検討することはもちろんのことですが、個別の取引先とも関係を踏まえ、どのような事形が適切であるのかを
考える必要があります。
そして不明点等がありましたら税理士や所轄の税務署等に問い合わせをしましょう
まとめ
適格請求書発行事業者の登録申請を検討するにあたり、
登録を受けた場合と受けない場合の違い、
そして、
自社の売上先に対してインボイスの発行が必要か否か等を
考える必要があります。