令和4年度の住民税特別徴収税額通知書がまもなく会社宛に各市区町村から送付されてきます。
そして、その通知書に基づき、給与計算時に徴収する住民税額を今後徴収することになります。
特に何もなければ、そのまま年間毎月徴収手続きをし、納期限までに住民税を納付すれば良いですが、次のようなケースがあります。
従業員が年の途中で引っ越しをした場合
この場合には、
会社で住民税の徴収納税に関する手続きで何か変更する必要があるのか
ということが疑問として出てきます。
そこで、今回は、住民税特別徴収の対象となっている従業員が年の途中で引っ越しをした場合の会社の対応法についてご紹介します。
住民税はその年の1月1日に住所がある市区町村で課税されます
次のような例で引っ越しをした場合で解説します。
令和4年1月1日時点で甲区に居住しているため甲区に住民税の申告(給与支払報告書の提出)
↓
令和4年4月に乙区へ引っ越し
このような場合、令和4年1月1日時点では甲区に居住しているため、令和4年度の住民税は甲区で課税されます。
これにより、令和4年度は特に気にせず、甲区から送付されてくる特別徴収税額通知書に基づき、給与支給時に住民税を徴収し、その徴収した金額を納期限までに甲区に
納税すれば大丈夫です。
そして、令和5年1月1日時点で引っ越し後の乙区に居住している場合には、令和5年度の住民税については次のとおりとなります
令和5年1月1日時点で乙区に居住しているため乙区に住民税の申告(給与支払報告書の提出)
↓
令和5年5月頃に乙区から住民税特別徴収税額通知書が送付
↓
会社では乙区から送付されてきた住民税特別徴収税額通知書に基づき令和5年度の住民税の特別徴収手続きを行い、納期限までに乙区へ納税する。
まとめ
住民税はその年の1月1日に住所がある市区町村で課税されます。
そのため、住民税の特別徴収対象となっている従業員が年の途中で引っ越しした場合でも、その年の引っ越し前の1月1日時点に住所がある市区町村宛に
住民税の申告(給与支払報告書の提出)をしていれば、その市区町村から送付されてくる特別徴収税額通知書に基づき、
給与計算時に住民税の徴収と納期限までにその1月1日時点の住所地の市区町村宛に納税をすれば大丈夫です。
また、個別の状況等により確認が必要な場合には、市区町村の住民税に関する担当課に確認をしましょう。
【次回内容】
住民税特別徴収のギモン2:年の途中で従業員が退職した場合に会社側でどのような手続きが必要か