今では多くの方が活用している税制の一つにふるさと納税があります。
「納税」というワードが入っているため、お金を支払った際には、そのまま納税という事になるのかというと、そういう事ではなく。
都道府県や市区町村への「寄附」にあたります。
通常は、自治体に寄附をした場合には、確定申告を行うことで、その寄附金額の一部が所得税及び住民税から控除されます。
しかし、ふるさと納税の場合には、基本的に2,000円を控除した残りの金額が控除の対象となります。
なお、この控除の金額は、収入やご家族の構成等によって上限が決まっていますので、ご自身がどれだけ控除できるのかは事前に確認する必要があります。
目次
ふるさと納税ワンストップ特例制度
ふるさと納税による控除を受ける場合には、
原則として、ふるさと納税を行った翌年に確定申告を行いますが、
確定申告の不要な給与所得者等は、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合に限り、ふるさと納税を行った各々の自治体に申請することで確定申告が不要になる
「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を選択する事ができます。
(平成27年4月1日以後に行われるふるさと納税から適用されていますが、ふるさと納税先の自治体によって、申請書が異なることがありますので、
状況に応じて、ふるさと納税先の自治体にお問い合わせをお願いします。)
※ふるさと納税先の自治体数が5団体を超える自治体にふるさと納税を行った方や、ふるさと納税の有無にかかわらず確定申告を行う方は、
ふるさと納税についての控除を受けるためには、これまで同様に確定申告が必要です。
確定申告手続きには、どうしても時間を要してしまいます。
そのため、ワンストップ特例制度は、一定要件に該当して所定の手続きをすれば、確定申告は不要になるので、多くの方が活用しています。
ふるさと納税ワンストップ特例制度の税金の控除
ふるさと納税ワンストップ特例制度を受ける方については、税金がどのように控除されるのかというと、
・所得税からの控除は発生しません。
・ふるさと納税を行った翌年の6月以降に支払う住民税を減額します。
という方法で控除されます。
ふるさと納税ワンストップ特例制度の注意点
ふるさと納税ワンストップ特例制度の申請手続きには期限があります。
申請書等の必要書類は寄付をした翌年の1月10日必着で寄付先の自治体に送る必要がありますが、郵送事情や自治体によっては、申請期限間際での手続きでは、
受理が間に合わない場合も考えられます。
また、記入漏れや必要書類の添付漏れ、書類不備があると申請を受け付けてもらえない場合があるため、出来るだけ申請期限より早めに記入漏れがないのかを確認の上、
送付をしましょう。
なお、ワンストップ特例制度の申請をするのを忘れた場合や、ワンストップ特例申請が間に合わなかった場合、
申請書類に不備があった場合等は、寄付先の自治体で受理されませんので、その場合はご自身で確定申告をする必要があります。
(寄付の一部についてワンストップの申請が出来ていなかった場合等の一定要件に該当する場合には、ワンストップ申請済みの寄付分と併せて確定申告が必要なりますので、
詳細は、所轄の税務署や税理士等の専門家に確認しましょう)
まとめ
確定申告の不要な給与所得者等は、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合に限り、一定要件に該当すれば
ふるさと納税を行った各々の自治体に申請することで確定申告が不要になる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を選択する事ができます。
ふるさと納税手続きの負担を軽減できる制度ですが、申請書類の記入漏れや書類の不足等がなく、そして、申請期限までに手続きをする必要がありますので、
日程に余裕を持って、誤りのないように申請しましょう。