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佐藤充宏 江東区で税理士事務所・ファイナンスコンサルティング会社を経営しています。

【集団予防接種】消費税は課税されるのかについてご案内します

【集団予防接種】消費税は課税されるのかについてご案内します

毎年10月頃から、国内では多くの方がインフルエンザの予防接種を受けています。

ところで、このような予防接種の費用を支払う際の領収書はいつもの診察時の領収書と異なって、手書きのものであったり、項目欄がいつもと異なる箇所に記載されています。

そこで、予防接種については、消費税の取扱いに留意した方が良いかもしれませんので、今回は、この集団予防接種と消費税の課税関係についてご案内します。

消費税法では療養もしくは医療等の一定の取引については非課税とされています

消費税の法律においては、課税の対象とするものになじまないものや社会政策的配慮の点から、所定の取引については非課税としています。

そして、療養もしくは医療等の一定の取引についても非課税となっています。

参考までに、医療関係に関する非課税の取扱いが規定されている箇所の一部を抜粋します。
(こちらは、現行法令の消費税法別表第1に規定されています)

六 次に掲げる療養若しくは医療又はこれらに類するものとしての資産の譲渡等(これらのうち特別の病室の提供その他の財務大臣の定めるものにあつては、財務大臣の定める金額に相当する部分に限る。)
イ 健康保険法(大正11年法律第70号)、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)、船員保険法(昭和14年法律第73号)、国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)(防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和27年法律第266号)第22条第1項(療養等)においてその例によるものとされる場合を含む。)、地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)又は私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)の規定に基づく療養の給付及び入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、家族療養費又は特別療養費の支給に係る療養並びに訪問看護療養費又は家族訪問看護療養費の支給に係る指定訪問看護
ロ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)の規定に基づく療養の給付及び入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費又は特別療養費の支給に係る療養並びに訪問看護療養費の支給に係る指定訪問看護
ハ 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)の規定に基づく医療、生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定に基づく医療扶助のための医療の給付及び医療扶助のための金銭給付に係る医療、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成6年法律第117号)の規定に基づく医療の給付及び医療費又は一般疾病医療費の支給に係る医療並びに障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)の規定に基づく自立支援医療費、療養介護医療費又は基準該当療養介護医療費の支給に係る医療
ニ 公害健康被害の補償等に関する法律(昭和48年法律第111号)の規定に基づく療養の給付及び療養費の支給に係る療養
ホ 労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)の規定に基づく療養の給付及び療養の費用の支給に係る療養並びに同法の規定による社会復帰促進等事業として行われる医療の措置及び医療に要する費用の支給に係る医療
ヘ 自動車損害賠償保障法(昭和30年法律第97号)の規定による損害賠償額の支払(同法第72条第1項(定義)の規定による損害をてん補するための支払を含む。)を受けるべき被害者に対する当該支払に係る療養
ト イからヘまでに掲げる療養又は医療に類するものとして政令で定めるもの

集団予防接種については、基本的に消費税は課税されます

ところで、先程の消費税に関して、病院や医院等で診療を受ける際には非課税となりますが、この予防接種については、診療を受けるというものではなく、

病気を予防する

ものです。

予防接種時には、健康保険証を使う事が出来ず、保険対象外の取扱いとなっている事からも分かります。

これらの事から、インフルエンザなどの集団予防接種については、療養・医療等の一定の取引とは異なるので、消費税は課税されるのです。

通所介護等での集団予防接種についての消費税の取扱いでの留意点

ところで、社会福祉法人が予防接種料金相当額を福祉サービスの対価として収受する場合の課税関係について、

社会福祉法人の一定の法人が、

「通所介護等における日常生活に要する費用の取扱いについて(平成12年3月30日)・老企第54号・各都道府県介護保険主管部(局)長あて厚生省老人保健福祉局企画課長通知」

に基づいて、自己において負担した入所者に係る予防接種料金相当額を入所者に請求する場合のその対価は、

インフルエンザの予防接種料金ではなく予防接種料金相当額の介護報酬に該当するものと考えます。

この場合、社会福祉事業・介護事業に係る対価として予防接種料金相当額を考える必要があるため、このケースの場合の対価は非課税取引となりますので、注意が必要です。

まとめ

インフルエンザなどの集団予防接種につき、消費税法で非課税としている療養・医療等の一定の行為には該当せず、「予防」としての行為に該当する場合には課税取引となりますが、

一定の予防接種料金相当額の介護報酬に該当する場合等には取扱いが異なる事もありますので、予防接種料金を支払った際にはその支払内容等を確認し、場合によっては税理士等の専門家に確認の上、消費税の取扱いを判断するようにしましょう。

記事執筆者

税理士 佐藤充宏
東京都江東区で税理士事務所及びファイナンスコンサルティング会社を経営している佐藤充宏と申します。

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