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お金は天下の回りものです
事業を行なっていると必ず資金が必要になります。
ノートパソコン1台だけで仕事が出来る人でも、パソコン購入代金やインターネット通信料、などが必要です。
これらの事業資金を支払うには、その支払う金額以上の収入である売上が必要ですが、その売上が少なければ、経営者が一時的に立て替えたり、金融機関から融資を受けたりします。
そして、事業資金を支払った分の投資をしたり、サービスを利用する事により、さらに売上を獲得するというのが自然の流れになります。
日常生活でもよく言われますが、このように、
「お金は天下の回りもの」
です。
事業資金には限りがあります
事業資金を循環させるにしても、その会社毎のスケールにもよりますが、使える金額は無制限ではなく、必ず有限です。
その事業資金を効率的に最大限に活用していきますが、その時に心掛ける事が、
「費用対効果を考える」
という事です。
例えば、1,000円の商品を購入するのであれば、1,000円分の価値があるからこそ、その分支払い、その価値分の消費をします。
そして、いつもは1,000円で販売されているものが950円で値引き販売されていれば、1,000円分の価値があるのに、950円で購入できるので、支払をするハードルがより一層下がります。
また、出来る限り支出は少なく、収入は多くと考えられています。
そのため、より少ない投資額でより多いリターンを求めます。
限りある事業資金を使うには、自社に合った費用対効果に関する最適解を見つける事が大切なのです。
お手頃価格の商品販売価格は低コスト・大量生産が基本です
低価格で販売できるという事は、低コストで生産できるからこそ実現できるのです。
それには、大量生産が基本です。
そして、商品の販売サイクルが早いので、在庫を抱えすぎずにすみます。
一方で、同じ商品でも高額なものは、そんなに販売サイクルは早くないため、大量に在庫を抱えないようにします。
そのため、店舗側の販売手法も同じ種類の商品でも異なります。
低価格であれば、手軽に手に取ってもらえるように、高価なものあれば、じっくりと吟味して買えるよう場所で販売します。
また、低価格であれば、その購入サイクルも早い場合や一度の購入量が多くなるので、在庫を多めに抱えている事がプラスに働きます。
適正在庫を前提として考えながら、機会損失をなくして、出来る限り購入してもらえるような仕組み作りを店舗側は考えているのです。
高価な商品やサービスは、費用対効果の高いケースも多いです
限られた事業資金を使うには、その購入したモノやサービスが求めている期間で使えるのかを考えるはずです。
ところで、割安のボールペンと高価なボールペンがあったとしたら、どちらを買いますか。
文房具店では、1本100円のボールペンが陳列されているところから少し離れた鍵のかかるショーケースの中に、1本7,000円くらいのボールペンが陳列されていたりします。
誰もが気軽に手に取れる100円のボールペンに対して、傷や汚れが付かないように大切に保管されている7,000円のボールペンは、店員さんに声をかけないと触り心地を実感出来ません。
そして、このボールペンを買うにも、その用途に応じて購入する金額が異なります。
短期間だけメモ書き程度に使いたいのであれば、100円のボールペンを使う事でしょう。
また、100円のボールペンであれば、機能性はしっかりとしていますが、書き心地の良さや字の質感の良さは、より高機能で人間工学的に配慮された7,000円のボールペンを使いたいと思います。
そして、わざわざ替え芯を取り換えるほどでもなく、新しいボールペンを買えば100円であれば支払うハードルもそんなに高くはありません。
しかし、7,000円のボールペンを買う前に考える事があるはずです。
・重要性のある書類にきちんと字を書きたい。
・長時間書いていても疲れ難くて書きやすく、そして、字も綺麗に書ける持ちやすさを追求したい。
・10年くらい、手の一部と実感できるまで馴染むように使いたい。
・丈夫で壊れにくく、飽きのこない材質・デザインが良い。
高い金額を支払うのであれば、それに見合った付加価値を求めるのは当然です。
そして、結果として、高価な買い物であっても、将来的には、安い買い物となる事もあります。
まとめ
事業資金は、会社によって投資の仕方が違いますが、必ず、今の投資額が将来どれだけのリターンになって返ってくるのかを考えます。
製造業であれば、高額の設備であれば、維持修繕にかかるコストをおさえられ、長期間にわたってコストの回収が出来ますが、低額の設備であれば、初期投資は少なく出来ますが、維持修繕に係る手間やコストがあり、そして、取替更新時の新設備購入コストが新たに発生します。
どちらが良いかは状況によりますが。将来獲得したいリターンを考えれば、どれだけ投資しなければならないのかを逆算しなければならず、また、資金繰り等も考慮しながら、自社にとっての最適解としての費用対効果を考えて投資をしましょう。