江東区の税理士     経営アドバイザー

佐藤充宏 江東区で税理士事務所・ファイナンスコンサルティング会社を経営しています。

役員報酬は、役員の経営責任に対して決まっているという側面があります

役員報酬は、役員の経営責任に対して決まっているという側面があります

新年度に突入している会社にはやるべき事がたくさんあります

令和2年も4月になり、日本では12月決算とともに3月決算を採用している会社が多く、1月から新たな年度として業務をしている形になりますが、経理や総務等のバックオフィスでは新年度にはやるべき事がたくさんあります。

昨年度に設定した新年度予算執行に伴う数値管理

従業員の昇給(ベースアップ)後の事務処理

新入社員の受け入れ

人事異動後の業務円滑化

昨年度の決算申告業務  等

昨年度を振り返りながら、新年度にやるべき事をリストアップして昨年度からの変更点を織り込んでいく事になります。

上述のように、給与に関する業務が発生しますが、ここでは、「従業員」むけという事になります。

ところで、従業員の給与改定については、毎年所定の時期に管理職やその上長である担当役員が従業員のパフォーマンスや会社の業績を踏まえ、そして、ひとりひとりの従業員の育成方針や期待値を織り込みながら、給与改定をする事になります。

もちろん、課長や部長等の役員でない管理職も役員からの決定により、給与改定が行われる事になります。

しかし、役員については、この給与の決定方法が異なります。

株主総会や取締役会を経て役員報酬が決定されます

取締役や監査役等の役員は、管理職を含めた従業員と何が大きく異なるのかというと、従業員は、雇用契約を会社と締結するのに対して、役員は委任契約を会社と締結するというイメージです。

そして、株式会社であれば、役員は、自身の選任や重任等を株式総会という会社の意思決定機関で決められるのです。

その上で、役員への給与である役員報酬は、よくあるケースとしては、株主総会で報酬総額の上限を定めて、個々の取締役の報酬については、取締役会に委譲するというものです。

そのため、役員の給与は、従業員の給与とは、その決定プロセスが大きく異なります。

役員報酬は従業員と比較して保証されているものではありません

役員の給与は株主総会や取締役会を通じて決定されるとお伝えしましたが、例えば、この株主総会では、その他の決議事項として、決算内容の承認があります。

これは、昨年度の決算による貸借対象表・損益計算書やその他の経営報告資料をもとに株主がその内容をチェックし、質問事項があれば、株主総会を通じて質問するのが報道でも紹介されています。

そして、この決算内容が良くない、つまり、業績が悪化しているのであれば、なぜ悪化しているのかを報告し、株主の理解を得なければなりません。

また、業績が悪化しているのであれば、その理由がどこにあるのかを明確にしなければならず、その理由が担当役員の責任によるものであれば、どうなるでしょうか。

役員は、その担当業務の責任を負う事になりますので、結果を残せなかったのであれば、それに対しての責任を負わなければなりません。

そのため、よくメディアで目にするのが、減収による役員報酬の~%減棒というような事があります。

上場企業でなくても、役員報酬の決定には留意すべき点があります

上場企業では、株主総会が大きく取り上げられますが、その他の会社でも株主総会は実施されますが、オーナー企業といわれるように、代表者が全額出資して、役員は代表者やその関係者に限られる事があります。

もちろん、経営の意思決定のスピードや事業承継その他の点等からも大きなメリットはありますが、役員給与の決定には、留意すべき事があります。

毎年の決算数値を見て、自身の役員給与を見直しするのかを考えますが、どうしても、「昨年度と同額にしたい」「今年度は増額したい」と思ってしまいます。

経営者を含めた役員は、大きなプレッシャーのもとで経営結果を出し続けなければなりませんので、それに見合った報酬を頂くというのは自然の流れです。

しかし、結果が出なかった場合には、その責任を誰かが負わなければなりません。

その責任の取り方として、場合によっては、役員給与、いわゆる役員報酬の減額です。

ここで、もし、この役員報酬を減額しなかったらどうなるのでしょうか。

前年と変わらない経営数値であれば、状況が改善される事はありません。

事業資金も円滑に循環しなくなる局面が出てくるかもしれません。

すると、事業に影響が出てしまいます。

経営環境が悪化してくると、従業員の給与を抑えるという話が出てきますが、その前に役員報酬をどのようにすべきかを考えるのです。

役員には責任があります。

その責任を果たすには、自らの行動で示さなければならない場合があります。

まとめ

このように、役員は、従業員とは、会社との関係(契約)や給与の決め方等が大きく異なります。

大きな権限や役割が与えられていますが、一方で、大きな責任とプレッシャーがあります。

給与も従業員よりは多く設定される事がありますが、経営責任を果たせなければ、その役員報酬も見直さなければなりません。

権限や役割に対するプレッシャーと責任。

役員給与を決める際にも、この点を垣間見ることになります。

記事執筆者

税理士 佐藤充宏
東京都江東区で税理士事務所及びファイナンスコンサルティング会社を経営している佐藤充宏と申します。

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