目次
はじめに
給与計算をする際に、従業員毎に扶養親族や配偶者等の有無を確認する以外に、年齢も調べますが、
従業員自身の年齢も確認する必要があります。
例えば、社会保険に加入している39歳の従業員がいる場合には、その後の給与計算で留意しておく事項のうちに
介護保険がありますので、今回は、協会けんぽでの健康保険加入の場合でのご案内を致します。
介護保険制度
介護サービス等の質の向上を図ることで、高齢者の方々が安心して暮らし続けるために社会全体で支えあう制度といわれています。
そのため、この介護保険制度の運営にあたって、公費(税金)や高齢者の介護保険料以外に、
所定の人が被保険者(加入者)となって、介護保険料を負担する事になっています。
介護保険料の負担者
40歳から64歳までの健康保険の加入者
介護保険料の納付方法
健康保険料と一緒に介護保険料を納めます。
そして、協会けんぽでは、直近の6年3月分以降の社会保険料額表に、
次の区分で介護保険の被保険者該当の有無毎の健康保険料を記載しています。
なお、こちらの料額表は東京都のものであり、介護保険料料率は、全額で
1.6%(11.58%ー9.98%)
です。
介護保険料がいつから徴収されるのか
「満40歳に達したとき」
から徴収が始まります。
なお、
「満40歳に達したとき」
とは、
40歳の誕生日の前日
の事です。
そして、その「満40歳に達した日」が属する月から介護保険第2号被保険者となって、介護保険料が徴収されます。
なお、誕生日が「1日生まれ」の従業員の方がいらっしゃる場合は次のとおりとなります。
例えば、6月1日生まれの従業員の方が40歳になる場合
上述の考えからは、
誕生日の前日は5月31日です。
そのため、
↓
誕生日の前日である5月31日が属する月である5月分から健康保険料と一緒に介護保険料が徴収される事になります。
給与計算時の介護保険料の徴収タイミングに注意が必要です
介護保険料の負担が開始する月が確定しているとしても、会社の給与計算によっては、
徴収のタイミングが異なる場合があります。
例えば、5月分から介護保険料の納付が必要だとしても、
5月支給分の給与計算から徴収するのか、
あるいは、
6月支給分の給与計算から徴収するのか、
については、会社の給与計算に関する基準に基づくので、
徴収タイミングに誤りのないようにしましょう。
その他
1.今回は、健康保険を協会けんぽに加入している場合でのご説明となっていますが、市区町村で加入している場合には、
各市区町村の取り扱いに基づく事になります。
2.介護保険料の徴収が不要となるタイミングが別途定められています。
こちらの詳細も後日ブログでご紹介いたします。
3.上述は概要でのご案内のため、個別事例毎に詳細の確認が必要となる場合があります。
まとめ
介護保険料は「満40歳に達したとき」より徴収が始まります。
そのため、39歳の従業員の方がいらっしゃる場合には、いつから介護保険料の徴収が必要なのか、
そして、会社の給与計算での徴収開始時期はいつからになるのか等を事前に確認しておきましょう。