目次
はじめに
金融機関から融資を受け、返済条件に従って借入金元金や利息の支払いを進めていくと、金融機関から提案を受けたり、
金融機関に相談する融資として、
折り返し融資
がありますが、折り返しとは、どのような融資なのでしょうか。
折り返し融資とは
概して、返済条件に従って借入金の返済が完了した分の融資を再度受ける事です。
例えば、
当初1,500万円で融資を受け、その後に返済が進み、現時点で1,200万円の残高だとした場合、
300万円分の返済が完了したことになります。
そこでこの300万円分の融資を再び受けることを折り返し融資といいます。
折り返し融資の方法
上述の方法であれば、
当初借入金:1,500万円
返済完了借入金:300万円
現時点借入金残高:1,200万円
であり、300万円の折り返し融資を受けるとすると、
当初融資分1,200万円
折り返し融資分300万円
という2つの融資が存在することになります。
この方法だと、2つの融資を管理しなければならないという手間と負担が発生します。
もちろん、このような形態が発生する場合はありますが、
金融機関から1,500万円の融資を受けると同時に当初融資分の借入残高1,200万円を完済します。
そうすれば、折り返し融資を受けた金額1,500万円に一本化ができます。
このような一本化の方法は、取組回収とも呼ばれ、この方法を提案される場合があります。
折り返し融資はどのような会社でも利用できるのか
折り返し融資を実行する金融機関側は、折り返し融資をすることにより、融資金額はその分増加します。
そして、もちろん金融機関内での審査がありますので、もし業績が悪化していたりする場合には
審査が通らない可能性もあります。
そのため、折り返しを相談するのは、今後の事業概況等どのようになっているのかを把握した上で進める必要があります。
注意点
折り返し融資は、将来の事業計画や資金繰り計画等を精査した上で実行する必要があります。
折り返し融資を受けることにより、債務額も増加するので、借入金元金の返済も当初融資時の金額を返済しなければならず、
利息の負担も基本的にその分増えることとなるため、過剰債務とならないようにしなければなりません。
まとめ
折り返し融資とは、概して、返済条件に従って借入金の返済が完了した分の融資を再度受ける事です。
折り返し融資実施後は当初融資金額が借入金残高となりますが、折り返し融資時にも金融機関内での審査があるため、
経営状況が悪化している場合等は、審査が通らない可能性もあります。
そして、折り返し融資を受けると、手元の資金額が増えますが、その分債務額も増加するため、
今後の借入金元金や利息の支払額も増加するため、過剰債務にならないように注意しなければなりません。
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