目次
法人税申告の添付書類
法人事業概況説明書及び会社事業概況書は、法人税申告の添付書類です。
法人税申告書別表1添付書類の箇所には次の通り記載されています。
出典元:国税庁ホームページ:令和4年4月以降に提供した法人税等各種別表関係(令和4年4月1日以後終了事業年度等又は連結事業年度等分)別表一関係より
法人事業概況説明書と会社事業概況書の違い
主に法人の事業概況に関する書類を記載するものですが、その書式は各々異なり、次のとおり区分されています。
税務署が管轄する法人が提出する場合:法人事業概況説明書
出典元:国税庁ホームページ「法人事業概況説明書(税務署所管法人用)」令和3年4月1日以後終了事業年度分1ページ目
国税局が管轄する法人が提出する場合:会社事業概況説明書
出典元:国税庁ホームページ「会社事業概況書(調査課所管法人用)」令和4年4月1日以後終了事業年度分1ページ目
共に1ページ目を表記しましたが、ひと目で様式や記載内容が異なるのがわかります。
記載要領変更の背景
令和4年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税の課税期間の初日から、
一定の国税関係帳簿について
優良な電子帳簿の要件を満たして電磁的記録による備付け及び保存を行い、
優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置の適用を受ける旨等を記載した届出書を
あらかじめ所轄税務署長に提出している保存義務者については、
その国税関係帳簿(優良な電子帳簿)に記録された事項に関し申告漏れがあった場合に、
その申告漏れに課される過少申告加算税が5%軽減される措置の適用を受けることができます。
これにより、
「優良な電子帳簿」の要件を満たす会計ソフトを使用している場合には、
法人事業概況説明書・会社事業概況説明書に
その会計ソフト名及び同ソフトを用いて保存する帳簿の名称(種類)とともに要件を満たす旨を
明示する事となりました。
法人事業概況説明書(税務署所管法人用)の変更点
出典元:国税庁ホームページ「法人事業概況説明書・会社事業概況書の記載要領の変更について」より
こちらの国税庁ホームページに掲載の通り次の2点が変更となります
1.会計ソフトを利用して、過少申告加算税の軽減措置の適用要件を満たして、措置の対象となる優良な電子帳簿の保存等を行っている場合
↓
その旨を記載できるよう、
「〇〇ソフト(軽減)」
とする。
2.裏面「帳簿類の備付状況」欄にて、優良な電子帳簿の要件を満たして保存等を行っている帳簿には、末尾に「〇」を付ける。
会社事業概況書(調査課所管法人用)の変更点
出典元:国税庁ホームページ「法人事業概況説明書・会社事業概況書の記載要領の変更について」より
過少申告加算税の軽減措置の適用要件を満たして、措置の対象となる優良な電子帳簿の保存等を行っている場合には、
その優良な電子帳簿(補助簿)の種類を記載することが明確となるよう「⑦電子帳簿保存の状況」欄の記載方法を変更する事になりました。
その他
法人事業概況説明書と会社事業概況書については、各々で記載要領が定められているので、上記の変更点を踏まえながら、
会社の状況に応じて記載要領に基づいて記載するようにし、不明点等は所轄税務署や税理士等の専門家に確認をしましょう。
まとめ
令和5年3月1日以後提出分から、「優良な電子帳簿」の要件を満たす会計ソフトを使用している場合には、
法人事業概況説明書・会社事業概況にその会計ソフト名及び同ソフトを用いて保存する帳簿の名称(種類)とともに
要件を満たす旨を明示するように変更となりましたので、ご注意ください。
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