
目次
はじめに
株価が上がった、下がったというニュースは、毎日のように目にします。
日経平均、TOPIX、個別銘柄の値動き──それらを見て、
- なぜ今日は株価が上がったのか
- 何がきっかけで下がったのか
- 明日はどうなるのか
と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、株価の動きを追いかけているうちに、
「結局、株価は何で決まっているのかがよく分からない」
と感じている経営者や経理担当者の方も少なくありません。
本記事では、
株価はどのような仕組みで決まっているのかを、
投資のテクニックではなく、経営や実務の判断に役立つ視点で整理します。

株価は「人気投票」ではなく「期待値」で決まる
まず大前提として押さえておきたいのは、
株価は単なる人気投票ではない、という点です。
短期的には、
- 話題性
- ニュース
- 市場の雰囲気
で動くこともありますが、
中長期的には、株価は
「この会社が将来どれだけ利益を生みそうか」
という期待値をベースに形成されます。
つまり、株価とは、
- 過去の実績
ではなく - 将来の見通し
を映し出す鏡だと言えます。
株価を決める最も基本的な要素──利益への期待
株式は、会社の持分です。
そのため、株価の土台となるのは、次の問いです。
この会社は、これからも利益を出し続けられるのか
売上が伸びるのか、
利益率は維持できるのか、
競争力はあるのか。
こうした要素が総合的に評価され、
- 利益が増えそう
→ 株価は上がりやすい - 利益が減りそう
→ 株価は下がりやすい
という構造になります。
なぜ「好決算」でも株価が下がることがあるのか
経理担当者の方から、よく聞かれる疑問に、
「決算内容が良いのに、株価が下がるのはなぜか」
というものがあります。
これは、株価が
「結果」ではなく「予想との差」
で動くためです。
例えば、
- 市場が「もっと良い数字」を期待していた
- 一時的な要因による増益だと見られた
- 来期以降の見通しが慎重だった
こうした場合、
思ったほど良くなかった
と評価され、株価が下がることもあります。
株価は常に、
「すでに織り込まれていた期待」との比較で動いている、
という点が重要です。

株価は「今の利益」ではなく「将来の利益」で決まる
もう一つ、非常に重要なポイントがあります。
それは、株価は
- 今の利益
ではなく - 将来の利益
を基準にしている、という点です。
そのため、
- 足元は赤字でも
- 将来の成長が見込まれる
会社の株価が高く評価されることもあります。
逆に、
- 今は黒字でも
- 将来の見通しが暗い
会社の株価は、低迷しやすくなります。
この構造を理解していないと、
「利益が出ているのに評価されない」
「赤字なのに株価が高い」
といった現象が、不可解に見えてしまいます。
金利・景気・政策は「株価の前提条件」
株価は、会社固有の要因だけで決まるわけではありません。
金利、景気、政策といった外部環境も、大きな影響を与えます。
ただし重要なのは、
- 金利が上がったから必ず株安
- 景気が良いから必ず株高
という単純な話ではない、という点です。
これらはあくまで、
「企業が利益を出しやすい環境かどうか」
という前提条件として、株価に影響します。
株価は「お金の流れ」でも決まる
もう一つ見逃せないのが、
市場全体のお金の流れです。
株価は、
- 誰かが買いたい
- 誰かが売りたい
という需要と供給の結果として成立します。
そのため、
- 投資マネーが株式市場に流れ込んでいるか
- 他に魅力的な投資先があるか
といった点も、株価に影響します。
これは、企業の良し悪しとは別に起こるため、
「会社は変わっていないのに、株価が動く」
という現象を生みます。
株価と会社経営は、必ずしも一致しない
経営者の方に特に意識していただきたいのは、
株価と会社経営は、必ずしも一致しない
という点です。
株価が上がっていても、
- 資金繰りが楽になるとは限らない
- 売上が増えるとは限らない
逆に、株価が低迷していても、
- 経営が安定している
- キャッシュフローが健全
という会社もあります。
株価はあくまで「評価」であり、
キャッシュそのものではないという視点が重要です。
経営者・経理担当者が株価から学ぶべきこと
では、投資家でない経営者や経理担当者は、
株価をどう捉えればよいのでしょうか。
ポイントは、
- 株価を当てにいかない
- 株価の理由を考える
ことです。
株価の動きから、
- 市場は何を期待しているのか
- どこを不安視しているのか
を読み取ることで、
- 自社の強み
- 自社の弱点
を客観的に見直すヒントが得られます。

まとめ
株価は、
- 人気
- 運
- ニュース
だけで決まっているわけではありません。
その本質は、
- 将来の利益への期待
- 外部環境
- お金の流れ
といった要素が重なり合って形成される、
総合的な評価です。
株価の仕組みを理解することで、
ニュースに振り回されることなく、
冷静に経済や市場を見る目を持つことができます。
それは、投資のためだけでなく、
会社経営や経理判断の精度を高めることにもつながるはずです。
免責事項
本記事は、一般に公表されている経済情報や金融・経営に関する一般的な考え方をもとに作成したものであり、特定の投資行動や金融取引、株式の売買等を推奨するものではありません。
実際の投資判断や経営判断にあたっては、各自の状況やリスク許容度を踏まえ、必要に応じて専門家へご相談のうえ、最終判断を行ってください。




