取っておいた方が良い資格と取らなくても良い資格があります。
資格を取る事が大切ではなく、資格を活かして何が出来るのかが大切です。
もちろん、資格を取る事を趣味としたり、資格を取る事が有意義な人生に繋がるという方もいらっしゃるので、資格の活かし方はそれぞれです。
それでは、経理という仕事をする上では、何か取っておいた方が良い資格というのはあるのでしょうか。
目次
経理業務のベースには「仕訳」があります
経理業務というと、
会社の入出金の出納業務を行なう。
請求書を発行する。
決算を行なう。
といった事をイメージすると思います。
これらの業務は、今では多くの部分でITが活躍してくれます。
そのため、昔と比べて、人力を使う事が少なくなっています。
しかし、ITを用いる人には、経理業務を行なう上でのスキルが備わっていなければなりません。
そして、そのスキルのうち、必ず求められるのが、
仕訳をイメージできる。
という事です。
仕訳とは
経理担当者として間もないころには、仕訳というワードが出てきますが、一体どういうものなのでしょうか。
これは、
会社の取引を「借方」と「貸方」に区分する
という事です。
取引には2面性があると考えます。
例えば、今月に取引先へ手数料を100万円支払うとした場合には、
手数料100万円という経費の発生
100万円の資金が減少
という2つの面での取引に区分されます。
そして、あらゆる取引を仕訳として集計すると、
貸借対照表
損益計算書
キャッシュフロー計算書
という財務諸表の作成に繋がるのです。
財務諸表の作成には、その他にも必要な知識や経験がありますが、仕訳というものが、経理処理の第一歩になるのです。
そのため、仕訳を理解しているのかしていないのかが重要です。
日商簿記検定
経理業務を目指す、又は携わっている人がめざす資格として真っ先に上がるのは日商簿記検定です。
そこで、この日商簿記検定は、上述の仕訳というものを学ぶことが出来るのでしょうか。
日商簿記検定は、日本商工会議所が主催している検定試験です。
この検定試験は、幅広い経理に関係する知識を習得する事が出来ると言われています。
また、その人のレベルに応じて、級が分かれています。
その主要なものとして、
3級
業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。 基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。
2級
経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。 高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル。
1級
極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求められるレベル。 合格すると税理士試験の受験資格が得られる。公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門。
※上記、日商簿記検定ホームページより抜粋
となっています。
そして、この3級の受験勉強をする際に、「仕訳」というものが登場してきます。
この仕訳も、様々な場面で登場し、2級・1級というようにグレードアップする毎に高難度で煩雑になる部分もありますが、検定試験を受験する過程で様々な取引に関する仕訳を学ぶ事が出来るのです。
そして、この学んだ仕訳は、受験勉強だけでなく、その後の実務にも活かせるのです。
つまり、
経理業務をするには、簿記の勉強が必要であり、その簿記をどれだけ知っているのかを証明できる資格の一つが日商簿記検定です。
そのため、企業の採用試験では、日商簿記検定の資格を取得していると、加点要素に繋がるのです。
まとめ
経理業務に必須な仕訳や財務諸表の作成等を習得する際に適した資格としては、日商簿記検定があります。
この資格は実際に業務にも直結する部分も多くあり、資格試験の勉強をする事により、その知識を習得する事が出来るため、日商簿記検定の資格を持っているというのは経理の知識があるという証明にもなるのです。
経理を通して商売を学ぶ事が出来、そして、社会人としての視野が広がります。
経理に興味のある方だけでなく、経営に携わる方等にもプラスの資格ですので、機会がありましたら、日商簿記検定をチェックされてはいかがでしょうか。