目次
はじめに
給与所得者については、通常勤務先の会社で年末調整を実施します。
年末調整は、毎月の給与支給及び賞与の支給時に源泉徴収される所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」)と、
本来計算される年間の給与収入及び控除額等に基づき計算された所得税等との差額を精算するために行われます。
そのため、年末調整の際に所得税等が還付となる場合や追加での徴収が必要となります。
しかし、年の中途で退職し、そのまま年末調整をせずに令和6年を迎えた場合については、
令和5年分の所得税等の精算が行われていないことになります。
このような場合にはどのようにしたら良いでしょうか。
令和5年の中途で退職し、年末調整を受けていない場合
令和5年分の所得税等の精算を行うため、令和6年3月15日までに所得税等の確定申告を行うことになります。
この確定申告を行う事により、所得税等の過不足額の計算が行われ、還付または納付をします。
なお、確定申告手続きの際は、退職時に会社から発行された令和5年分の源泉徴収票を用意します。
また、その他に確定申告に反映させる事項がある場合には、その必要書類等も用意します。
ところで、給与所得のみで確定申告をする場合には、ご自身でされる方も多くいらっしゃるので、
その場合は国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーを使って作成・提出をする方法もあります。
現時点では令和4年分の作成・提出の画面になっていますが、来年令和6年の確定申告の際には新しい画面に切り替わっていると思いますが、
URLが変わっている場合がありますのでご注意ください。
その他
1.平成31年4月1日以後は、給与所得者の確定申告書の提出の際は、給与所得の源泉徴収票は、
確定申告書への添付が不要となりましたが、確定申告書には源泉徴収票等の内容を記載する必要がありますので、
記載漏れのないようにしましょう。
2.税務署等に来訪して確定申告書を作成する場合は源泉徴収票等が必要となりますのでお忘れにならないようご注意ください。
3.上述の内容は概要でのご案内となっていますので、個別の事例については、税理士等の専門家や所轄税務署に確認をしましょう。
まとめ
令和5年の中途で退職し、年末調整を受けていない場合には、令和5年分の所得税等の精算を行うため、
令和6年3月15日までに所得税等の確定申告手続きを行うことになります。
この確定申告を行う事により、所得税等の過不足額の計算が行われます。
前回ブログ
5年分年末調整・確定申告する給与所得者の方むけ⑦:令和5年に中途入社をした場合で、現勤務先の年末調整時に前職分の源泉徴収票を紛失してしまった場合の対処法。
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