江東区の税理士     経営アドバイザー

佐藤充宏 江東区で税理士事務所・ファイナンスコンサルティング会社を経営しています。

給与のデジタル払いとはどのようなものかについてご案内します

給与のデジタル払いとはどのようなものかについてご案内します

先日のメディアで、今春頃から給与の支払がデジタル払いで出来るようになるという記事が掲載されていました。

今までのイメージだと、給料の支払日には、給与明細書と一緒に現金が渡されたり、自分の預金口座に給与が振り込まれます。

受け取った金額で、その月の給与受取額を実感していましたが、この給与の支払・受取方法が変わります。

デジタル給与払いとは

例えば、「~~ペイ」などを運営する資金移動業者が提供するスマートフォンのアプリでデジタルマネーとして給与を受け取る事が出来るようになり、スマホ決済ができるようになります。

この資金移動の方法では、業者が発行するプリペイド(前払い)式の給与振り込み用カード「ペイロールカード」の導入が想定されています。

会社は、金融機関を経由しないで、この直接ペイロールカードの口座に振り込みをします。

ペイロールカードを~~ペイなどのキャッシュレス決済事業者のサービスと接続して、給与を残高として扱えるようにして、買い物でスマホ決済がしやすくなったり、ATMなどでも現金を引き出すことができます。

といった流れのようです。

具体的な内容はこれからより明らかになりますが、

今までは、現金や預金口座に振り込まれていた給与を所定の方法によりキャッシュレス(デジタル)で受け取る事が出来るのです。

給与デジタル払いの影響

1、給与支払・受取が金融機関の口座を通さないとなれば、預金顧客が減少する可能性があります。
もちろん、高額の給与を全てデジタル払いにて受け取る事は少ないという意見も出ていますが、金融機関への影響は少なからず発生します。

2、給与の支払いは法律上でもきちんと保護されなければなりません。
そのため、セキュリティといった資金保全に万全を期す必要があります。
また、資金決済事業者の経営状態等が安定していないと、資金保全が保たれませんので、資金決済事業者の選定をきちんとしなければなりません。

3、給与受取側では、ATMなどで現金を引き出す手間が省けます。
そして、会社側では、毎月に給与振込をしないですむので、業務効率の改善や振込料といった手数料の削減ができる場合があります。

4、その他にもいくつかのメリット・デメリットがありますが、今までの給与に関するお金の流れが変わるため、その流れに関わっていた関係者自身にどのような影響が出るのかを色々と考える必要があります。

まとめ

今春頃から給与のデジタル払いが解禁される予定ですが、給与の受取側と支払側にとってのメリット・デメリットをきちんと検証する必要があります。

そして、自社・自分が導入する場合には、「お金」がきちんと循環するような仕組みを構築しましょう。

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