
目次
【はじめに】
「経理はちゃんとやってくれている。でも、経理担当者と経営の意思決定に関する話はできていないかもしれない…」
そんな感覚をお持ちの中小企業の社長様は、意外と多いのではないでしょうか。
社内に経理担当者がいて、帳簿は正確に処理されている。月次試算表もきちんと提出される。
──にもかかわらず、経営判断に対する“孤独感”や“不安”を感じる場面がある。
それは、「経理=記録・処理」はできていても、「判断・相談」のパートナーがいない、という状況が生んでいる課題です。
今回は、「経理担当者がいる会社」における社長の悩みにスポットを当ててみます。
【1. 経理担当者は「報告者」、社長は「意思決定者」】
多くの中小企業では、経理担当者が次のような業務を担っています。
領収書・請求書の整理
会計ソフトへのデータ入力
月次試算表の作成
給与や経費の支払処理
金融機関との日常的なやりとり 等
これらは会社運営に不可欠な重要業務であり、社内経理体制が整っていること自体は大きな強みです。
しかし、「正確に報告された数字を、どう読み取り、どう判断するか」という部分が、社長が対応すべき事になります。
たとえば──
月次試算表は提出されたけれど、どの数字に注目すべきかわからない
資金繰りが不安定な気がするが、どこを改善すればよいかわからない
採用や投資を進めるタイミングに確信が持てない
こうした経営の“迷い”は、数字がそろっているだけでは解決しません。
【2. 経理担当者と経営者の間に「翻訳者」が必要な理由】
社内経理は、会計や処理の「専門家」です。
一方、社長は、意思決定の「責任者」です。
この2つの役割をつなぐには、「数値を経営に活かす視点」が必要です。
しかし、経理担当者が社長に対して、
「なぜこの利益水準で資金繰りが苦しいのか」
「今月の固定費率が昨年と比べてどう推移しているのか」
「金融機関からの評価がなぜ低いのか」
といった経営に直結する分析やアドバイスを行えるケースは、まだまだ少ないのが現実です。
つまり、「数字は出ているのに、経営の判断材料になっていない」というギャップが存在します。
そのギャップを埋めるのが、“数値を翻訳して、社長に判断材料を提供できる第三者”です。
【3. 社長が感じる「相談できないストレス」の正体】
次のようなことに心当たりはありませんか?
月次報告で「問題ありません」と言われても、安心できない
決算書の内容は理解しているつもりだが、金融機関との面談は不安
採用や投資の判断を、毎回直感で行っている
試算表を見ても、「次に何をすべきか」が明確にならない
これらはすべて、「判断の軸」が定まっていないことによるストレスです。
そして、その背景には、「相談できる相手がいない」という構造的な問題があります。
社長は最終的な決断を下す責任を持っていますが、その前段階で「判断を支える材料」を得るためには、伴走者の存在が不可欠です。
【4. 数字を“判断の言葉”に変えるサポート】
弊所が行っているサポートは、記帳代行や申告手続きだけではありません。
月次試算表や資金繰り表を“経営判断のツール”として再構成する
経理担当者と社長の橋渡しとなり、判断基準を共有する
金融機関との説明資料を作成し、交渉力を高める
「今、手元資金はいくら余裕があり、何ヶ月先まで運転資金が耐えられるか」を具体化する
といった、「数字を使って、判断力を高める支援」です。
経理担当者の仕事を否定するのではなく、むしろその精度を土台として、さらにその先の“経営判断”まで見通せる体制を整えるのが私たちの役割です。
【5. 経理はできている。だからこそ「次のステージ」へ】
もし今、社長が、
経理体制は整っている
月次報告もある
申告業務もスムーズ
──それでも「判断に自信が持てない」「誰かと話したい」と思われているなら、それは次のステージへ進むタイミングです。
経理がしっかりしている会社だからこそ、「経営の視点で数字を使う」段階に進む準備が整っています。
数字を正しく処理することと、数字から判断を導くことは、別の力です。
【まとめ】
「社内経理はしっかりしている」という事は素晴らしいですが、
経営に必要なのは、正しい数字だけではなく、
「数字から未来を描き、判断する力」
です。
もし、数字を“見ている”けれど“使えていない”と感じているなら、一度ご相談ください。
社内経理との連携を活かして頂きながら、経営判断に強くなるサポートを致します。
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佐藤経営税務会計事務所
代表税理士 佐藤充宏
東京都江東区亀戸2-39-8米田ビル201号室
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