令和4年度住民税特別徴収の手続きが6月から開始し、既に徴収納税をしている会社も多いですが、住民税の特別徴収税額通知書を見ると
気になることが出てくる場合があります。
そのうちの一つが、
前年と給与支給総額が同額なのに、住民税の徴収税額が前年と異なる場合があります。
給与支払報告書を提出し、その内容に基づき住民税徴収税額が決定するのであれば、給与の支給額が前年と同額であれば、税制改正の影響以外に
住民税の金額が異なる事はないというイメージがあります。
そこで、このような場合に確認して欲しいことをご紹介します。
目次
給与支払報告書の記載内容の変更
前年と比較して次のような内容が変更となったのかをチェックします。
扶養控除等の内容
保険料控除の金額
配偶者控除等の内容
住宅ローン控除
その他
これらの情報は、前年の給与支払報告書とその年の給与支払報告書を照らし合わせれば違いが分かります。
所得税確定申告による変更
例えば、令和3年分の給与支払報告書を令和4年1月31日までに提出した後に、令和3年分の所得税確定申告を提出することもあります。
そして、確定申告に次のような項目を反映させる場合があります。
住宅ローン控除
医療費控除
ふるさと納税
別の会社に勤務していている分の給与等
その他
もちろん副業をしていて、給与所得以外にその他の所得があり、所得税確定申告に反映させている場合もありますが、
今回は給与収入だけがあるケースに限らせて頂きます。
会社で住民税の徴収税額が前年と異なる事を調べられる範囲
所得税確定申告は、基本的に本人又は所定の代理人が申告手続きを行うので、会社側では確定申告の内容が分かりません。
そのため、給与支払報告書の提出内容が前年とその年でそんなに差がないというのであれば、本人が
所得税確定申告をしているのか。
所得税確定申告をしている場合には、申告内容に住民税の徴収税額に影響がある項目が織り込まれているのか。
等を見てみると、住民税の金額が前年と異なることが分かる場合があります。
まとめ
前年と給与収入額が同額なのに、住民税特別徴収税額が前年と異なる場合には、税制改正内容や給与支払報告書、所得税確定の内容等をチェックしましょう。
【前回内容】
住民税特別徴収のギモン23:日本国内で働く外国人の方の個人住民税の納税
【次回内容】
住民税特別徴収のギモン25:7月分以降の住民税徴収額は6月分と異なる場合が多いので注意が必要です