海外へ出国する等の理由により納税などに支障が出てくる場合があります。
例えば、納税通知書の受領が出来なくなったり、納税そのものができなくなることも想定されます。
そのため、海外へ出国する場合には、その出国前に納税管理人の申告等をする必要があります。
目次
納税管理人とは
納税管理人とは、納税義務者に代わって納税に関する一切の手続きを行う人のことをいいます。
例えば、次のような場合です。
納税通知書の受領、納税、還付通知書の受領、還付金の受領等
納税管理人の申告例
1. 住民税が給与から差し引かれている人が出国する場合
出国により住民税を給与から差し引けなくなった場合には、残りの未納となっている税額については個人で納めて納税する必要があるため、改めて納税通知書等が
送付されます。
そのため、納税通知書を納税義務者の代わりに受け取り、代わりに納税するための納税管理人の申告が必要です。
2. 納税通知書が送付された後に出国する場合
納期限が到来の有無を問わず、未納の住民税がある場合は、納税義務者の代わりに納税をするための納税管理人の申告が必要です。
3. 納税通知書が送付される前に出国する場合
納税通知書を納税義務者の代わりに受け取り、代わりに納税するための納税管理人の申告が必要です。
納税管理人の解任
出国前に納税管理人の申告をした場合はした場合や一定の場合には、帰国後に納税管理人の解任手続きが必要です。
納税管理人の申告にあたっての注意点
1. 上述の案内は住民税に関する話になります。
そのため、他の税金の納税管理人の申告を申告等をする場合は、関連法令等を遵守しそして所定の手続きをしなければなりません
2. 翌年度の住民税が課税される人(例:主に1月2日から6月中に出国する場合)は、現時点での納税が終わっていても、
翌年度の住民税のための納税管理人の申告が必要となりる場合があります。
3. 納税管理人の申告をしない場合には、納税通知書を市町村等が送付できないため公示送達の形を取り、公示送達後に納期限までに納税されないと、
納税に関する督促状が発送されて延滞金が住民税本税に加算される場合があります。
※公示送達とは、市町村等の所定の掲示場所に、一定期間公示され、その期間が経過した段階で書類が送達されたものとみなされる制度です。
4. 上述以外にも留意すべき事項や、市町村等によって納税管理人に関する申告手続き等が異なる場合がありますので、
詳細は市町村または税理士等の専門家に確認するようにしましょう。
まとめ
個人住民税に関して、海外へ出国等をする場合には、市町村等から納税通知書が受領できなかったり、納税ができなくなる場合があります。
そのため、出国前に納税管理人の申告手続きをする必要等がありますので、詳細は市町村等または税理士等の専門家に確認しましょう。
【前回内容】
住民税特別徴収のギモン12:亡くなられた方の住民税の取り扱い
【次回内容】