新型コロナウイルスの影響で、多くの企業の資金繰りが厳しくなっています。
今まで確保できていた売上が前年比で大きく落ち込んでしまったりするのが数か月も続いてしまう見込であると、外部から資金調達を早めに検討しなければなりません。
そして、行政も資金繰りが厳しくなっている会社むけに、金利負担や保証料負担の負担が少ない(場合によっては実質ゼロ)融資制度を実施しています。
その中でよく耳にするものに、
という言葉があります。
セーフティーネットというからには、企業保証や保護の点からの制度だと思いますが、実際にはどのような内容なのでしょうか。
そこで、今回は、この「セーフティーネット4号」とはどのような制度なのかについてご案内します。
目次
制度の内容
中小企業庁ホームページにも掲載されていますが、セーフティーネット4号とは、
突発的災害(自然災害等)の発生に起因して売上高等が減少している中小企業者を支援するための制度
です。
そして、この突発的災害にはどのようなものが該当するのかというと、
今回の新型コロナウイルス感染症
令和2年7月豪雨に伴う災害
令和元年の台風第19号に伴う災害
などがセーフティーネット4号の指定案件に該当しています。
対象となる事業者
このセーフティーネット4号の認定を受ける事が出来る事業者は次の要件に該当する必要があります。
1、申請者が、上記の指定を受けた地域において1年間以上継続して事業を行っていること。
2、上記の指定を受けた災害等の発生に起因して、その事業に係るその災害等の影響を受けた後、原則として最近1か月間の売上高又は販売数量(建設業にあっては、完成工事高又は受注残高。以下「売上高等」という。)が
・前年同月に比して20%以上減少しており、
かつ、
・その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれること。
つまり、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている場所で1年以上継続して事業をしている。
新型コロナウイルス感染症の影響により、原則として、
・最近1か月間の売上高当が前年同月比で20%以上減少している。
かつ
・その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比で20%以上減少することが見込まれる。
というのが大まかなイメージになります。
(実際の認定を受ける際には、その他必要事項等があります)
セーフティーネット4号の認定を受けると融資の支援を受ける事が出来ます
セーフティーネット4号の認定を受けるようにとの話がよくありますが、この認定を受けると、通常の融資と比較して、保証料や金利の面で支援を受ける事が出来ます。
江東区で案内されているケースを見てみると、
借入限度額:1,000万円
返済期間:6年以内(据置12か月)
貸付金利:1.9%(自己負担率:1年目0%・2年目以降0.3%)
区の補助:信用保証料100%、利子1年目1.9%・2年目以降1.6%
申請期間;令和2年3月23日~令和2年9月30日
となっています。
・保証料の補助が100%
・金利については、実質の自己負担率が1年目は0%、2年目以降は0.3%
というように、通常の保証協会つきの融資より優遇されています。
それだけ、新型コロナウイルスの影響を受けている事業者が多く、そして、産業界にも打撃を与えているからこそ、資金調達の面でもサポートをするという行政の姿勢が分かります。
まとめ
新型コロナウイルスの影響が今後どれだけ続くのかは不透明な部分があります。
そのような中で事業活動を継続するには、金融機関からの融資を検討するのも選択肢の一つとして大切です。
そして、セーフティーネット4号融資は、金利や保証料でも優遇されている部分もあります。
現在は、認定を受けるための申し込み者が多いので、認定を受けて融資を受けたい場合には、江東区では、こちらのホームページをご参照の上、手続きを進めるようにしましょう。