経理に携わる会社員の方であれば、自分の今後のキャリアビジョンを描く際に一つの目標となるのが、
経理部長になる
という事ではないでしょうか。
会社の規模によって経理部長になるまでの道が異なったり、会社によっては肩書が異なる場合もありますが、多くの方が思い描く「経理部長」のイメージには共通している部分があると思います。
経理の知識が豊富である。
財務にも精通している。
税金についても精通している。
経理部門の統括に優れている。
その他にも多くイメージされている部分もあると思いますが、経理部長というのは、経理部門という現場の実質的なトップであり、会社の経営層にいる役員へ経営数値の報告をする事もあれば、役員から支持を受ける事もあります。
とにかく、多くの事をこなさなければならないというイメージをお持ちではないでしょうか。
そこで、今後は、経理部長になるには、どのような事を心掛け、そして、どのような事を求められるのかについて、シリーズ形式でお知らせしますが、今回はその1で、「誠実である」という事についてご案内します。
「誠実」な人は成長の伸びしろがあります
仕事をしていると、周囲から好かれる人がいます。
理知的でコミュニケーション能力に長けている人等が好かれる場合がありますが、そのような資質以外にも、「誠実」というのがやはり大切です。
ところで、誠実といっても、定義が人それぞれの部分もあるかもしれませんが次のような人を思い浮かべるのではないでしょうか。
きちんと挨拶が出来る。
感謝やお詫びの気持ちを真っ直ぐに伝えられる。
人の話をきちんと聞く事ができる。
人の悪い事や評価を貶める事を陰口で言わない、。
常に前を見て、目の前の困難に立ち向かう。
明るく、素直である。
一人一人に個性があります。
その個性に合わせて周囲との関わり方が異なりますが、誠実な人には好意を抱く場合が多いはずです。
当たり前の事ではありますが、なかなか実践できるものではありません。
上司や先輩が部下・後輩の事を思ってサポートしても、自分の行動を否定されたと取ってしまったり、自分の方が優れていると思って、後で自分の正当性を陰で言ったり、相手の評価を落とすような行動をする人では、周囲の人もいつかは距離を置いて、親身に接してくれなくなります。
もちろん、サポートする側の接し方も気を付けなければなりませんが、そのサポートをきちんと受け入れる誠実さというのは大切です。
経験や知識を重ねていくと、つい自分の正当性の方が周囲のアドバイスを上回っていると思ってしまう事がありますが、アドバイスをする立場の人は色々なメッセージを込めてその人を支えようとしているのです。
例えその人が仕事をする上で優秀な人で経験や実績が豊富だとしても、上級職位になればなる程、周囲をうまく巻き込んで連携しなければならないので、周囲の話を誠実に聞き入れない人には、さらにその上のレベルに達するのが難しくなってしまいます。
誠実であるからこそ、今の自分に素直に向き合う事が出来、周囲に思いやりを持って接する事が出来、そして、成長できるのです
寡黙な人、よく話す人、あわてんぼうな人、慎重な人、温和な人、厳しい人。。。
色々な性格の人がいます。
そして、色々な性格の人がいるからこそ、お互いの良いところを尊重していく事により、組織が、会社が成長するのです。
また、性格は違えど、誠実という資質は誰にでも持つ事が出来ます。
誠実であるからこそ、会社という組織の中で必要とされ、そして、周囲の模範となり、会社を支えて周囲の人をけん引してくれるのです。
誠実な人には成長の伸びしろがあるので、経理部長になる上での欠かせない資質でもあるのです。