個人の方で所得税と消費税の確定申告を提出期限までに行なうと、それに合わせて、税金の支払いをする事になります。
そして、支払方法にはいくつかあります。
1、金融機関等の窓口で納税する
これらの方法は、納付可能な上限金額の設定があったり、事前の準備等がその方法に合わせて必要になります。
そして、これらの方法で共通しているのが、
「納税方法に合わせて、いくつかの手順を踏まなければならない」
という事です。
金融機関で納税するのであれば、金融機関へ行って、納税をする。
クレジットカードやe-Taxであれば、WEB上でログインして納税手続きをする。
QRコード決済での納税であれば、QRコードを作成して、コンビニエンスストアで納税をする。
概略としてだけも、これだけのプロセスが必要です。
目次
振替納税は利便性の高い納税方法です
上述の納税方法の場合には、納税者自身にとって使いやすい方法を選択する事になりますので、どの方法が一番適しているのかはケースバイケースになりますが、
その他にも昔からある納税方法として使われているのが、
です。
この振替納税とは、納税者自身の名義の預貯金口座からの口座引落しにより、納税する手続です。
そのため、振替納税対象の引落し口座から直接税金が引き落とされるので、振替納税当日に引き落とされるように口座に残高があれば、わざわざ金融機関に行ったり、
パソコンで納税手続きをしたり、コンビニエンスストアで納税しなくても済むのです。
振替納税ができる税金の種類
振替納税は全ての税金について出来るわけではなく、次の種類に限られています。
1、申告所得税(復興特別所得税を含みます)
※期限内に申告された確定申告(第3期)分及び延納分、予定納税(1期、2期)分
2、個人事業者の消費税(地方消費税を含みます)
※期限内に申告された確定申告分及び中間申告分
そのため、個人の方で所得税と消費税の確定申告を期限内にきちんとしていれば、各々で振替納税が基本的には出来る事になります。
振替納税をするには事前の手続きが必要です
なお、振替納税をするには、振替納税をする国税の納期限までに「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」(振替依頼書)を税務署又は希望する預貯金口座の金融機関へ専用の依頼書を提出しなければなりません。
そのため、令和1年(平成31年)分の所得税や消費税の振替納税をする方は、既に所定の期限までに「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」(振替依頼書)を提出しているからに限られます。
そして、預貯金口座の変更依頼や振替納税の取りやめ依頼がない場合や所轄の税務署が変更とならない場合に限り、自動的に次回以降も振替納税が行われます。
振替納税日の前日の預貯金口座残高の確認を必ずしましょう
振替納税をするといっても、振替納税当日に引落できる分の資金が口座になければ引落しが出来なくなってしまいます。
もし、引落しが出来なくなってしまうと、法定納期限の翌日から 延滞税がかかってしまいます。
余分な出費を抑える意味でも、きちんと振替納税日にきちんと口座引き落としが出来るようにしなければなりません。
そのためには、振替納税前日には、翌日に引落しが問題なく出来る分の口座残高があるのかを確認しますが、合わせて確認した方が良いのが、振替納税日当日には、税金だけでなく、その他の支払の自動引落しがかかるものがないのか等もチェックしましょう。
例えば、
振替納税日に引落しとなる税金が20万円。
同日に引落しとなる光熱費や通信費が3万円。
である場合には、振替納税前日には、必ず23万円超の口座残高が引落し口座になければなりません。
振替納税は利便性の高い制度ではありますが、資金チェックはご自身で忘れずにしなければなりません。
今年の振替納税日は、例年と異なります
そして、令和1年(平成31年)分の確定申告にかかる振替納税日は例年と異なり、コロナウイルスの影響により、日程が次のとおりとなっています
申告所得税及び復興特別所得税 :令和2年5月15日(金)
個人事業者の消費税及び地方消費税 :令和2年5月19日(火)
そのため、このブログ投稿は令和2年5月14日(木)にしていますので、明日に所得税の振替納税による引落しがされる方は、本日早い段階に口座残高の確認をして、振替納税日にきちんと引落しがかかるようにし、消費税も同様に振替納税日の前日の口座残高の確認をしましょう。
そして、振替納税実施後に、きちんと引落し口座から税金の引落しが完了したのかも確認しましょう。