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新型コロナウイルスによる事業への影響が大きくなっています
新型コロナウイルスが世界中・日本、そして、東京へ蔓延してきています。
そして、その影響は事業にマイナスに作用しています。
海外との輸出入取引をしている会社では、そのモノの流れがストップしてしまったり、
飲食店では、お客さんの来店数に大きな影響が出てしまったり、
小売店では、一部の商品仕入数量が少なくなってしまったり、
といった事が顕著になってきました。
その中でも、売上・利益を確保するため、そして、生活を守るために前向きに取り組んでいらっしゃる方もいますが、どうしても事業資金の確保が厳しくなる場合があります。
事業資金の調達を考えなければなりません
事業資金が循環するからこそ、会社は売上を確保でき、その中から仕入代金や給料・家賃を支払います。
売上の確保が難しくなってくると、今まで支払う事が出来ていたお金を支払う事が出来なくなります。
その場合には、経営者が一時的に立替する場合がありますが、それでも限りがあります。
しかし、その後も必要な事業資金というのはあります。
数か月後又は一年後に回復が見込まれるとしても、それまでの期間をなんとしても乗り越えなければなりません。
そのため、今後の必要な事業資金調達を早めに、そして、シビアに考えなければなりません。
融資の活用を前向きに検討しましょう
そこで、事業資金調達で代表的なものが、「融資」です。
これは、金融機関等から一定の期間事業資金を借入して、日々の事業活動に充てて、売上で獲得した事業資金から金融機関へ借入金や金利の支払いをするというものです。
多くの会社では、創業・設立時から事業が軌道に乗るまでの間は資金調達をする事があります。
今回は、新型コロナウイルスの影響によるものですが、事業回復が見込まれるまでの一定期間の資金を確保するために必要なものになります。
現在は、日本政府でいくつかの施策を検討していますが、この融資にあたって、弊所所在の江東区でも、新型コロナウイルス対策の融資が実行されています。
「新型コロナウイルス感染症対策資金融資」が江東区で実施されています
他の地域でも実施されているところがありますが、江東区では、新型コロナウイルス感染症対策資金融資が実施されていて、今ではこの融資の借り入れ申し込みをする会社が出てきています。
4月1日付の江東区報でも掲載されていて、また、この融資の詳細は江東区ホームページにも掲載されていますが、概要は次のとおりです。
1、融資の対象会社
・江東区内に住所または主たる事業所(法人にあっては本店または主たる事業所)があること。
・原則的に区内の同一場所で、引き続き1年以上同一事業を営んでいること。
・中小企業者であること。
※その他、江東区内で確定申告をしていて、それに伴う所得税や法人税、住民税を完納している等の要件が必要です。
2、融資条件
(1)融資額
1,000万円以内
(2)返済期間
据え置き期間12ヶ月を含む6年以内
(3)融資金利
年1.9%
なお、金利については、次のように、補助を受ける事が出来ます
1年目:
利子補助率は1.9%のため、実質的な自己負担率はゼロ%
(融資金利1.9%マイナス利子補助率1.9%)
2年目以降
利子補助率は1.6%のため、実質的な自己負担率は0.3%
(融資金利1.9%マイナス利子補助率1.6%)
3、その他
実際の融資条件は、借入申込内容によって異なります。
また、自社が融資を受ける事が出来る条件をクリアしているのかを事前に確認する必要がありますので、不明点等がありましたら、江東区や金融機関等に問い合わせをしましょう。
早めの決断・早めの行動が必要です
今まで借入を受けた事のない会社や既にいくつか借入を受けている会社であると、次のような不安があると思います。
「新型コロナウイルス対策で借入をしても、将来的に返せるのか不安だ」
「ただでさえ、今も金融機関から融資を受けているのに、また追加融資を受けるのは、全額返済出来るのかが心配です」
と考える方もいらっしゃいますが、事業存続のために事業資金が必要な場合には、融資を受けるか受けないかの判断は必ずしなければなりません。
そして、先日から、融資の申し込みが増加しているので、実際に融資を受けるまでにある程度の日数を要する場合があります。
そのため、早めに決断をして、早めに行動しなければなりません。
融資を受けないのであれば、その前提での資金計画をし、融資を受けるのであれば、速やかに融資申し込み手続きを進める必要があります。
事業資金は会社の血液でもあります。
血液の流れが正常だからこそ、健全に経営をする事が出来るのです。
事業資金が滞る事のないように循環をさせるようにしましょう。