令和4年も年末が近づいており、令和5年になると 令和4年分所得税確定申告の手続きが始まります。
そして、年金受給者の人であれば自身の年金収入に基づいて、所得税の確定申告をする人もいればしない人もいます。
いわゆる、
公的年金等に係る確定申告不要制度
といわれるものですが、これはどのような制度でしょうか。
目次
公的年金等に係る確定申告不要制度
その年において、次のいずれの要件にも該当する場合には所得税の確定申告書提出は不要です。
1.公的年金等の合計収入金額が400万円以下
2.1以外の所得金額が20万円以下
ここでのポイントは、いずれの要件にも該当するということなので上述1または2のいずれかのみ要件を満たせば良いというものではありません。
なお、ここでいう申告とは所得税の確定申告であり住民税申告ではありません。
また、所得税確定申告書の提出が必要な方については、公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引くと残額がある場合は、
所得税確定申告で税額を精算することとなります。
公的年金等に係る確定申告が不要な場合でも所得税の還付を受けたい場合
所得税確定申告では、医療費控除や保険料控除等の所得控除受けることにより、所得税が還付になる場合もあります。
そして、所得税の還付を受ける場合には、確定申告はしなければなりません。
そのため、公的年金等に係る確定申告所得税の確定申告が不要だとしても、医療費控除や保険料控除等の所得控除の適用を受けて所得税の還付を受ける場合には、
所得税確定申告をする必要があります。
公的年金等に係る確定申告が不要な場合にも住民税の申告が必要な場合
公的年金等に係る確定申告不要制度により所得税の確定申告をしなかった場合で、次の要件に該当する場合は住民税の申告が必要です。
1.公的年金等に係る雑所得のみがある人で、「公的年金等の源泉徴収票」に記載されている控除(社会保険料控除や配偶者控除、扶養控除、基礎控除等)以外の
各種控除の適用を受けるとき
2.公的年金等に係る雑所得以外の所得があるとき
まとめ
公的年金等に係る所得税確定申告不要制度は、
その年において、次のいずれの要件にも該当する場合には所得税の確定申告書提出は不要です。
1.公的年金等の合計収入金額が400万円以下
2.1以外の所得金額が20万円以下
なお、医療費控除や保険料控除等の所得控除の適用を受けて所得税還付を受ける場合には、所得税確定申告はしなければなりません。
そして、公的年金等に係る確定申告不要制度により所得税の確定申告をしなかった場合で、次の要件に該当する場合は住民税の申告が必要です。
1.公的年金等に係る雑所得のみがある人で、「公的年金等の源泉徴収票」に記載されている控除(社会保険料控除や配偶者控除、扶養控除、基礎控除等)以外の
各種控除の適用を受けるとき
2.公的年金等に係る雑所得以外の所得があるとき
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