先日、令和4年度税制改正に関する報道が各種メディアで掲載されました。
税制改正大綱
という名称のもとで報じられていました。
ところで、この税制改正大綱が出た事で、税制改正の内容が確定したのかというと、実はそうではありません。
今回報じられたのは、与党である自由民主党と公明党が閣議に提出した令和4年度税制改正大綱です。
なお、この税制改正大綱が出来上がる前には、政府の税制調査会が中長期的な視点から今後の税制等について検討し、毎年の税制改正については、
与党の税制調査会が
税制改正要望等
を審議して、それを踏まえて取り纏められたのが、与党税制改正大綱です。
そして、これから閣議において議論等が交わされて
閣議決定が行われます。
この閣議決定された税制改正大綱に基づいて、税金の内容に応じて、改正法案が次のように作成されます。
国税→財務省
地方税→総務省
この作成された改正法案が国会に提出されます。
その後、国会で所定の手続きを経て審議が行われて可決されると、改正法案が成立します。
そして、改正法に定められた日から改正法案が施行されます。
つまり、全体の流れの概要としては、
税制調査会が中長期的視点から͡今後の税制等について検討
+
毎年の税制改正については、与党の税制調査会が税制改正要望等を審議
↓
与党税制改正大綱の取り纏め
↓
与党税制改正改正大綱の閣議提出
↓
税制改正大綱の閣議決定
↓
改正法案の作成
国税→財務省
地方税→総務省
↓
改正法案の国会提出
↓
国会で所定の手続きを経て審議可決され、改正法案が成立
↓
改正法に定められた日から改正法案が施行
このように、税制改正にはいくつものプロセスがありますので、現在はどの段階なのかという事を考えながら、概要を確認する場合や最終決定内容等を確認する場合
といったケース毎に情報を入手・整理するようにしましょう。