在庫を保有して販売していると、どうしても売れ残りが出て会社の倉庫等に商品が積みあがるときがあります。
その在庫が今後も販売されれば良いのですが、状況によっては販売されずに長期間残ってしまうという、いわゆる、不良在庫・滞留在庫となる場合があります。
不良在庫・滞留在庫のデメリット
不良在庫や滞留在庫を抱えていると、事業を進める上でもマイナス面があります。
1、保管コストが発生する
在庫を保管する場所を確保しなければなりませんが、それだけのスペースを確保しなければなりません。
そして、賃借でそのスペースを使用しているのであれば、その分の賃料が発生します。
また、その保管スペース分の光熱費やその管理をする人件費もかかっています。
また、自社所有だとしても、そのスペースを他の有効な事に活用すれば収益化に繋がるかもしれませんが、これらの在庫を保管しておくだけであれば、
経営上はマイナスです。
2、在庫回転率が低い
商品を販売する際には、在庫回転率が経営上の大事なポイントの一つです。
これは、
一定の期間中に在庫である商品が販売される回数である平均的な値の事であり、次のような算式で求めます。
一定期間の売上原価÷一定期間の平均在庫金額
例えば、1か月で在庫が2回入れ替わっているなら、その商品の在庫回転率は月に2回という事です。
そして、不良在庫や滞留在庫であれば、売上原価とはならないため、上述の算式で求められる在庫回転率は低くなります。
つまり、売上に繋がらず、ずっとその場所に存在している事になりますので、経営管理上の数値は、ネガティブに判断されますので、
金融機関が財務諸表を見たときに在庫回転率が低ければ、今後の融資審査をする際にも影響が出てしまう場合があります。
3、資金繰りが厳しくなる
最初はその商品を購入した結果として在庫となっています。
購入時には事業資金を支払っているのに、売れずに残っているわけですから、事業資金が回収できていません。
そのため、資金繰りが悪化する要因になります。
まとめ
不良在庫や滞留在庫を保有していると、保管コストが発生する、在庫回転率が低い、資金繰りが厳しくなる等といったデメリットが発生します。
もちろん、これらの在庫が発生しないようにする必要がありますが、発生してしまった場合のデメリットも想定しておきましょう。