新型コロナウイルスの感染者が現在少なくなっており、飲食店等も通常営業に近づいてきていますが、まだまだ以前のような状況とは差があるのが実情です。
そのような中でも、少しずつ前進を進めている会社や店舗もありますが、今後の事を考えると気になるのが事業資金です。
事業資金は事業者にとっての血液です。
必要な量の血液が全身に行き届いて、一瞬でも滞る事なく循環するような状態を保たなければなりません。
目次
時短協力金等の給付金・助成金等
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除されるまでの間等では、営業・事業活動ができない一定の事業者むけに給付金や協力金等の支給がされていました。
事業規模や営業形態等の個別の状況により、休業中に必要な事業資金量は異なりますが、この給付金・助成金等は必要な事業資金として充当されています。
ところで、給付金・助成金等が今後支給がされない状況も想定されるので、心がけなければならない事があります。
そこで、事業資金に関して、気になる3つの点についてお知らせします。
1、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除されても、以前のような事業資金を確保するまでには時間がかかります。
新型コロナウイルスの影響により、人々の意識が変わり、以前のような消費活動に戻るには、まだまだ時間がかかります。
そのため、営業・事業活動を再開したといっても、すぐに以前のような売上や利益を確保するのは難しいです。
そこで、可能であれば、以前に支給を受けた給付金・助成金等をその確保に充てるためにストックしておく必要があります。
2、業況によっては、確定申告の際に納税が発生する。
事業規模や業況によっては、給付金・助成金等の給付によって利益が発生し、確定申告の際に納税が必要な場合があります。
給付金・助成金等の入金時期と確定申告による納税時期は異なります。
納税資金を確保するために、給付金・助成金等をストックしなければならない場合があります。
3、金融機関からの借入金の元金返済等が開始になる場合がある。
新型コロナウイルス感染症対策資金融資等により、金融機関から融資を受けている会社や店舗も多いです。
そして、融資内容によっては、利息や保証料の優遇がありますが、その他に、借入金元金の返済が据え置きされるというものがあります。
厳しい時期を乗り越えるために、借入金の返済を据え置きして、事業資金がきちんと確保できるようになってから借入金元金の返済ができるように配慮されたものですが、
据え置き期間の設定によっては、近いうちに借入金の元金返済等が始まる場合がありますので、いつから返済が開始し、その資金をどのように確保するのかを
できるだけ早めに決めておく必要があります。
まとめ
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除されても、以前のような事業資金の確保をするまでには時間がかかり、業況によっては納税資金を確保しなければならなかったり、
新型コロナウイルス感染症対策資金融資等で借入をしている場合には、据え置き期間が経過した借入金元金の返済がいつから始まるのかにも留意しなければなりません。
どのような業態でも、事業資金は会社にとっての血液です。
滞る事なく、適切な量が循環する資金計画を立てましょう。