ITがこれだけ発達した社会でも、どうしても
「紙」
が発生する場合があります。
データを自社で作成したり、データを他社から受け取ったりする場合、印刷せずにそのままデータを保存しておけば良いケースが今は多いです。
しかし、大切な契約書を書面で交わしたり、官公署向けにペーパーにて書類を提出し、その控えを保管しなければならない事があります。
その時に、その書類をどのように保管するのかによって、業務の効率化と確実性を向上させることが出来ます。
話としてあるのが、
「この間送付されてきた請求書がどこにあるのか分からなくなってしまった・・・」
「先日取り交わした契約書を引き出しに入れておいたけど、見当たらない・・・」
データであれば、フォルダを適切に管理し、フォルダの階層に応じて必要なフォルダに必要なデータを収納するというケースが多いと思いますが、「紙」はどうしたら良いのでしょうか。
「うちの会社は少人数体制なので、そんなにペーパーが発生する事がない」
「とりあえず、一か所にまとめておいて、必要な時にその中から探すようにしている」
もちろん、会社毎の方針があるとは思いますが、もし、書類整理や書類管理の仕組みを事前に決めておけば、わざわざ必要な書類を探す手間が省け、また、誤って他の書類を手に取るというリスクをなくす事ができるはずです。
会社の規模や扱う書類の種類にかかわらず、仕組みを決めて運用するのが一番ストレスがかからず、時間がかかりません。
例えば、飲食店の仕入れに関する経理書類はどのようにすれば良いでしょうか。
想定される書類としては、
注文書
納品書
請求書
領収書
等があります。
一つの仕入れ先でほぼ毎日仕入が発生する場合はどうでしょうか。
注文書や納品書が多くなります。
そして、請求の締め日に合わせて請求が送付され、現金支払いであれば領収書が発行されます。
数か月すると、書類が大量になります。
加えて、仕入先が5社の場合はどうなるでしょうか。
5社分の経理書類がたまります。
飲食店営業時間は書類整理をする余裕がなく、営業終了後や営業前に書類整理をしようと思っても、優先度の高い他の業務をする場合があります。
すると、書類整理にストレスが溜まり、手を付けなくなってしまったら大変です。
そこで、書類整理の仕組みとしては、次のような事を考えてみてはいかがでしょうか。
1、仕入先毎のクリアファイルや紙のファイル、収納ボックス等の書類保管場所を用意する。
2、納品のあった都度、検品をし、検品後の納品書を上記1に置く。
3、上記2を繰り返し、締め日に合わせて発行された請求書と納品内容をチェックし、チェック後は、請求書と納品書をセットにする。
4、現金支払い後に領収書を受領した場合は、上記3と合わせてセットにし、他の日常の領収書等と一緒に経理証憑綴りにファイリングする。
5、上記4が終了した段階で、上記1の書類保管場所は、締め日後の納品書が残るという形になります。
この繰り返しで回しながら、課題点があれば、それを解消していくという仕組みです。
もちろん、業態や取り扱う書類の枚数や種類等により様々な仕組みがありますが、「仕組み」を取り入れることにより、効率化やストレスの軽減を図る事が出来ます。
限られた大切な時間を有効活用するには、「仕組み」づくりをご検討されてはいかがでしょうか。