目次
はじめに
全国健康保険協会、いわゆる「協会けんぽ」では、毎年度保険料額表を公開しています。
保険料率が据え置きとなる場合があったり、新年度開始時以外にも保険料率が改定となる事もあります。
給与計算担当者としては、支給額から控除・徴収する健康保険料や厚生年金保険料の金額を変更する必要がある場合には、
適切なタイミングで変更するととともに、源泉所得税も変更する場合には、誤りのないように計算しなければなりません。
そして、この時期には、既に協会けんぽから令和6年度の保険料額表が公開されています。
保険料額表は都道府県によって異なります
気を付けなければならないのが、都道府県によっては、保険料率等が異なる事です。
そのため、自社の場合には、どの都道府県の料額表を適用しなければならないのかを間違えないようにしましょう。
東京都の保険料額表の場合
東京都の場合の令和6年度保険料額表はこちらです。
↓
なお、前年度のものはこちらです。
↓
なお、料率を確認すると、
1.健康保険料
5年度10.00%
6年度9.98%
2.介護保険料
5年度1.82%(11.82%ー10.00%)
6年度1.6%(11.58%ー9.98%)
※今回のブログでは、介護保険料は健康保険料の一部として記載しています。
3.厚生年金保険料
5年度18.3%
6年度18.3%
このように、健康保険料と介護保険料は改定されましたが、厚生年金保険料は改定なしとなっています。
給与計算時の保険料徴収変更タイミング
令和6年3月分からの料額表が公開されているのであれば、この表に基づく保険料徴収は
令和6年3月に支給する給与から適用すれば問題ないのかというと、そうではありません。
会社毎に、給与支給時に、「いつの分の」保険料を徴収することになっているのかを決めているからです。
そして、今回の場合は、3月分健康保険料・厚生年金保険料を3月支給時に控除する会社や4月支給時に控除する会社があります。
そのため、自社に適したタイミングで変更し、ズレや誤りのないようにしましょう。
組合健保について
協会けんぽは、多くの中小企業が加入している健康保険ですが、
その他に、
「組合健保」
と呼ばれるものがあります。
これは、組合管掌健康保険の名称であり、
所定の条件において、同業種・同規模等の一定事業者が集まって運営されているもので、
協会けんぽとは保険料等が異なりますが、こちらは、健康保険に限られます。
そのため、自社が組合健保に加入している場合には、その組合により定められている保険料に基づき
給与計算を実施し、保険料の年度改定等が実施される場合には、自社に合った適切なタイミングで保険料改定を行いましょう。
また、もちろん、厚生年金保険料徴収についても、誤りのないようにしましょう。
まとめ
協会けんぽから令和6年度保険料額表が公開されています。
令和6年3月分から健康保険料率が改定されましたので、
給与計算の際に徴収する保険料変更を誤りのないようにしましょう。