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給料の支給は、労働に対する対価です
従業員が、日々頑張って成果を出してくれているからこそ、売上が確保でき、会社の事業資金が循環します。
経営者ひとりだけの力では到底そこまでの結果を出せません。
そして、会社は、従業員が頑張ってくれた労働の対価として、給料を支払います。
また、会社としては、更なる成長や労働力確保のために、従業員を新たに採用しようと考えますが、ところで、従業員を一人採用するには、会社としては、どれだけの人件費というコストがかかるのでしょうか。
保険料が人件費に応じてかかります
自分の給与明細を見ると、会社から支払われる給料から、
所得税
住民税
が税金として引かれ、保険料として、
健康保険料
厚生年金保険料
雇用保険料
が引かれます。
その他にも、会社によっては控除されるものがありますが、この
保険料は給料を受け取る本人が負担するものがあり、その分を会社が支払うために、給料を支給する際に控除しているのです。
しかし、この保険料は、本人が負担するだけでなく、会社も負担します。
これは、保険料の支払い対象者となる本人の、給料や定期代などの金額に応じて金額が決まっていて、協会けんぽ加入であれば、こちらに掲載の保険料がかかります。
そして、この協会けんぽであれば、基本的に、本人と会社で折半して負担します。
つまり、この健康保険料や厚生年金保険料も、給料以外に会社の人件費としてかかります。
また、雇用保険料についても、令和2年度は、こちらの料率に基づいて計算されていて、事業の種類ごとに本人負担と会社負担額が決められています。
また、雇用保険料は、労働保険料の一つであり、その他には、労災保険料があり、こちらは会社で負担しています。
採用コストも人件費の一部とする考え方もあります
従業員を採用するには、求人媒体を使ったり、人材紹介会社などを活用する事が多いです。
その場合は、各々で、求人広告費や人材紹介手数料が発生します。
この金額は、採用前の期間分として発生しますが、年間を通じて採用活動をしているのであれば、年間にそれなりのコストが発生します。
従業員が業務をするために発生するコストがたくさんあります
従業員が会社で仕事をするには、実感し難いですが、実際に発生しているコストがあります。
光熱費
電気代やガス代、水道代などがありますが、これは、従業員一人一人の利用に応じてかかる部分もあります。
デスクやイス、パソコンや消耗品、事務用品
専用のデスクやイス、そして、パソコンを割り当てられたり、書棚を使ったり、文房具も使います。
通信費
電話をする時もあれば、インターネットの回線使用料なども発生します。
家賃も人件費の一部です
家賃も給料と同様に固定費ですが、人件費の一部として捉えていない面もありますが、人件費に該当するという考えもあります。
従業員は、会社フロアの中のスペースを使用して業務をしています。
そして、会社はそのフロアを使用するために賃料を支払います。
この考えは飲食店も類似しています。
また、従業員が増えてくると、フロアが手狭になり、より広いスペースのフロアに移転します。
家賃も人件費の一部と考えるのは、こうした事によるものです。
まとめ
会社が成長し、従業員に給料を支払うようになると、給料以外の経費が増えてくるのを後になって気付く事があります。
その時に、
「従業員を採用すると、色々なコストがかかる」
と分かる部分が出てきます。
そこで、人件費というコストがどのような内容でどれだけ発生するのかを事前に試算して、事業計画上、採算がとれるような経営をするようにしましょう。