その年の年末調整が終了すると、来年1月末日までに、市区町村へ給与支払報告書を提出します。
今では多くの会社で給与計算ソフトを使用して給与計算・年末調整を行い、その後の給与支払報告書の作成までもできるようになっていますが、
実際の業務では流れ作業で行うことも多く給与支払報告書はどのようなものがあるのかを細かく見る機会があまりないかもしれません。
目次
総括表
記載内容は主に会社の基本情報になります。
こちらは、参考までに江東区にて提供している令和4年分給与支払報告書の総括表です。
出典元:江東区ホームページ「令和5年度(令和4年分)給与支払報告書提出のご案内」より抜粋
市区町村にとって必要な情報のため、提出する会社側でも正確に記載する必要があります。
市区長村によって様式が異なる場合はありますが、江東区の場合には、次のような点については注意しましょう。
1.eLTAXで給与支払報告書を提出する場合で、来年度以降総括表の送付を希望しない場合にはチェックマークを付けます。
eLTAXでは、給与支払報告書の提出をデータで送信することができるので、基本的に紙を用いることはありません。
そのため、紙で提出をしない会社については、こちらの総括表を使うことがないので、会社の状況に合わせてチェックの有無を記載します。
2.納入書の要・不要
金融機関や郵便局等で住民税の納入をする場合には、紙の納入書が必要ですが、eLTAX等で納入する場合には紙の納付書を使うことはありません。
そこで納入書の送付が不要な場合には、「不要」に〇を付し、必要な場合には、「要」〇を付します。
個人別明細書
様式は源泉徴収票とほぼ同様ですが、市区町村へ提出する際には給与支払報告書(個人別明細書)というものが必要です。
なお源泉徴収簿等での個人別明細書以外の様式では提出はできません。
こちらは、江東区にて提供している令和4年分給与支払報告書の個人別明細書です。
出典元:江東区ホームページ「令和5年度(令和4年分)給与支払報告書(個人別明細書)(エクセル:52KB)」より抜粋
なお、この個人別明細書の作成にあたり、現行法令では、次のような点等に注意が必要です。
1.住民税の非課税限度額の算定等に使用するため、16歳未満の扶養親族の人数を忘れずに記載しましょう。
2.扶養親族が非居住者(国外居住)の場合は区分欄に○を記載しましょう。
便利な給与支払報告書のExcel フォームの提供
今では多くの会社がパソコンを使って税金の手続きに関する書類を作成しています。
そして、給与支払報告書についても手書きではなく、パソコン等を使って作成をしています。
給与計算ソフトを使わず、エクセルで作成する会社は、市区町村によっては会社が Excel で作成できるようなフォームを提供しているので、
そちらを活用しましょう。
まとめ
給与支払報告書には、総括表と個人別明細書があり、令和4年の給与支払報告書は令和5年1月31日までに市区町村へ提出が必要です。
この総括表と個人別明細書の記載にあたっては、いくつかの注意点等があるので、市区町村ホームページ等で事前にチェックをし、記入漏れや誤りのないようにしましょう。
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